ビームスジャパンの鈴木修司です。なんだかんだとこの連載も20回目を迎えます。いつもの旅のお話に入る前に、少しだけお知らせを。
以前こちらの連載でも紹介した小中学生向けの社会科教育書 『小学生からの都道府県おでかけ図鑑』(新興出版社啓林館)が発売となりました。
まるごと一冊を監修させて頂いたのですが、この20年ほどで日本各地をくまなく旅して気付いた大切なことを詰め込んで頂きました。
これまでにないような社会科の本にしたかったですし、読み終わったらすぐ本棚にしまわれるようなものではなく、ご家族と一緒に長く楽しんで頂けるようなもの、あわよくば旅先に持ち出して頂けるようなものを目指しました。出版社や制作会社の皆様の力を存分に頼ることで、手前味噌ですがとても良い本に仕上がったのではないかと自負しています。全国書店やネットショップで発売中ですので、ぜひ手に取って頂ければと思います。
どんなところが良いのかを説明し始めると、本の紹介だけで話が終わってしまいそうなので、一点だけ説明させて頂きますと、一番のおすすめポイントは日本全国を“町切り”で分類して紹介したことです。“町切り”とはなにかかというと、いろんなところで目にする城下町や港町、宿場町、都(みやこ)などの“町”をキーワードに、日本各地の町の役割、歴史や文化を様々な角度から説明出来ないかと考えたわけです。
近年、全国を旅していて個人的に残念だなと思うことが、どこに行っても同じような風景が広がってしまっていることです。一概にそう言うのは良くないと承知していますが、「同じ町は一つとしてなく、日本の町すべてに個性があって、それぞれが魅力的!」と考えています。
前段が長くなってしまいましたが、今回の旅の舞台は我が故郷である三重県は松阪そして伊勢です。“城下町”である松阪と“門前町”である伊勢の紹介です。
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1.旅気分を盛り上げる「近鉄特急しまかぜの記念切符」
今回は近鉄特急「しまかぜ」で移動したのですが、運よく10周年と重なり記念切符を頂いちゃいました。ちょっとしたことですが、旅気分を盛り上げてくれます。
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2.藍染めの伝統的な布地「松阪もめん」
松阪に行った目的はといえば、とある案件のための「松阪もめん」の企画の打合せでした。「松阪もめん」の説明をし始めるとキリがないのですが、縞柄を中心とした藍染めの伝統的な布地で、江戸時代に東京で大流行した粋なものです。私の著書『銘品のススメ』(トゥーヴァージンズ)の中でしっかりと語っているので、気になる方は是非そちらもご覧になって頂ければと思います。
ちなみこちらは、「松阪もめん」を使ったビームスジャパンオリジナルのトートバッグです。
布地を制作して頂いている「御糸織物」さんの生産現場ですが、本当に美しい場所です。
古いものだと100年近くになる織機が現役バリバリで働いていて、昔ながらの自然光を活かした工場の景色、シャトルが絶え間なく左右に動くことで奏でるリズム良い“音”もたまりません。工場マニアでなくとも、惚れ惚れとしてしまいます。
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3.門前町ならではの「甘いものと酒処」
伊勢の目的はまだ言えないのですが、大切な商談のためでした。大切な商談だけに、消耗もなかなかのものだったのですが、伊勢にはそれを十分に癒してくれる楽しくて美味しい場所がたくさんあります。
商談を終えて間もなく頂いた名物の「赤福氷」は最高に美味しかったです。ちょうど出始めたばかりで、私の“初氷”となりました。
伊勢には名店と呼ばれる酒処も多くあります。伊勢の地酒、伊勢湾の海の幸、伊勢人の心意気、すべてに酔ってしまいますが、古くから神宮(伊勢神宮)のお膝元として栄えた町、門前町ならではです。
連載記事
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- 第11回 『男はつらいよ』のロケ地、根室からスタートする道東の旅オススメ5選
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BEAMS JAPAN クリエイティブディレクター
1976年、三重県松阪市生まれ、ビームスと同い年です。年間120日近くを旅に費やし、日本各地の様々な場所で魅力的なモノ・ヒト・コトに関わる仕事をしています。肩書きは“BEAMS JAPAN”のクリエイティブディレクター、日本に関係することあれば比較的なんでも来いのスタンスです。大学などで講師を務めることも。『銘品のススメ』著者、『都道府県おでかけ図鑑』監修。
1976年、三重県松阪市生まれ、ビームスと同い年です。年間120日近くを旅に費やし、日本各地の様々な場所で魅力的なモノ・ヒト・コトに関わる仕事をしています。肩書きは“BEAMS JAPAN”のクリエイティブディレクター、日本に関係することあれば比較的なんでも来いのスタンスです。大学などで講師を務めることも。『銘品のススメ』著者、『都道府県おでかけ図鑑』監修。