“端っこ”好きが足繁く通う、本州の最果て青森県の魅力4選

  • 写真・文:鈴木修司
  • 編集:穂上愛

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津軽半島の最北端、津軽海峡に突き出た岬「龍飛崎」

ビームスジャパンの鈴木修司です。
今回の旅の舞台は、この数年で足繁く通っている青森県です。本州の最果てに位置するので、多くの方にとっては遠い存在かもしれませんが、私にはとても身近な地域です。

これまで何度も話していることですが、私は“端っこ”が好きです。
“端っこ”と聞くとあまり良いイメージが浮かばないですし、ここからお話することは自論なので誤解のないようにお願いします。

“端っこ”という場所は、地理的にも文化的にも、その環境によって必然的に様々なものが集り、かつ色濃く残っていくと考えています。そして、そこへ繋がる別の場所があり、その場所(ときに異国)に影響を受けて生まれる独特の文化(周辺とは少々異なった)を見ることが出来ます。

少し話が抽象的になったので話を戻して、青森の何に惹かれるかを具体的に話していこうと思います。

まず文化面の話ですが、青森は大きく分けて三つないし四つの文化圏に分かれています。廃藩置県前の呼び方で説明するならば、津軽、弘前、南部、そして下北(半島)でしょうか。それぞれに固有の文化や特産品があって、一県のなかにこれまで多彩な文化がせめぎ合う場所も珍しいと思います。

県の面積も広いですし、場所によっては非常に遠い道のりになるので、何度行っても飽きず、飽きないどころかまだまだ見所がたくさんあります。
すべてを説明していくとキリがないので、今回は4つに絞ってご紹介します。

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1. 青森ラーメン

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食においても沢山の名物があるのですが、青森に行ったら必ず食べて欲しいのが“青森ラーメン”。
ほかのご当地ラーメンほど知られていないですし、豊富な海産物の影に隠れ気味な存在ですが、とっても美味しいです。ただ私の好みかも知れませんが、素朴で濃い口の醤油出汁に太めの麺が相性良しです。
厳しい冬の最中に頂くと、心も身体もほっと温まり、更に美味しいものとなります。

2. 大衆的なお店で頂く“青森のお寿司”

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もちろん当地で頂く海の幸も外すことは出来ません。個人的にオススメは、地元の方が通うような大衆的なお店で頂く“お寿司”です。
写真のような具沢山の海苔巻きに、キリッと冷やした地酒を合わせれば、最高です。ついでに言うなら、青森のお酒も非常に美味しいです。

3. 船で渡る津軽海峡

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船内で聴く「津軽海峡冬景色」は最高に沁みます。何度リピートして聴いてしまったことか。。

訪れるべき場所も沢山あります。これも挙げ出すとキリがないので、今回は一つだけ紹介します。ズバリ“津軽海峡”、しかも船で渡る津軽海峡です。
青森港から函館港までの道のりですが、とても美しく心を揺さぶられます。青森港を出てほどなく、左手に龍飛岬を先端とする津軽半島、右手に下北半島を眺め、険しい景色をくぐり抜けながら海峡を渡り、間もなく雄大な北海道が眼前に広がっていきます。たいして長い乗船時間ではないのですが、旅気分は大満足だと思います。

4. “青森ヒバ”の丸太

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やっとモノの話に辿り着きそうですが、これも一つだけ紹介します。青森県の特産品である“青森ヒバ”を材料にした様々なライフスタイルグッズです。
ビームスジャパンでは長らく人気ですが、〈Cul de Sac - JAPON(カルデサック ジャポン)〉のものがとくにオススメです。私も色々と自宅で愛用していて、写真は枕元に置いている比較的小さな丸太です。身も心も鎮めてくれる清々しい香りに、日々癒されています。“鎮静”以外にも、“消臭”や“防虫”などの効果も期待出来て、かなりの優れものです。

梅雨の鬱陶しい季節の恒例となっている“青森ヒバ”のアイテムを取り揃えたポップアップストアが、“ビームスジャパン渋谷”を皮切りに京都から新宿へと続いて、すでに開催中です。ぜひとも見て触って、そして癒されて欲しいです。

それにしても青森の話を始めると本当にキリがないので、また別の機会に改めたいと早くも思っています。

連載記事

鈴木修司

BEAMS JAPAN クリエイティブディレクター

1976年、三重県松阪市生まれ、ビームスと同い年です。年間120日近くを旅に費やし、日本各地の様々な場所で魅力的なモノ・ヒト・コトに関わる仕事をしています。肩書きは“BEAMS JAPAN”のクリエイティブディレクター、日本に関係することあれば比較的なんでも来いのスタンスです。大学などで講師を務めることも。『銘品のススメ』著者、『都道府県おでかけ図鑑』監修。

鈴木修司

BEAMS JAPAN クリエイティブディレクター

1976年、三重県松阪市生まれ、ビームスと同い年です。年間120日近くを旅に費やし、日本各地の様々な場所で魅力的なモノ・ヒト・コトに関わる仕事をしています。肩書きは“BEAMS JAPAN”のクリエイティブディレクター、日本に関係することあれば比較的なんでも来いのスタンスです。大学などで講師を務めることも。『銘品のススメ』著者、『都道府県おでかけ図鑑』監修。