新たなヴィンテージを発表したドン ペリニヨンが、一夜限りのエクスクルーシブなディナーイベント「ドン ペリニヨン “ハーモニー” ニュー ヴィンテージ ローンチ ディナー」を開催。今年発売されたばかりの稀少なヴィンテージシャンパーニュと、レストラン「エテ」の庄司夏子が手掛ける料理のマリアージュを愉しむ、貴重なひとときとなった。
ドン ペリニヨンといえば、同じ年に収穫したブドウのみでシャンパーニュをつくる“ヴィンテージ・オンリー”への揺るぎないこだわりで知られている。その年ならではの完璧な味わいを生み出さんとする姿勢ゆえ、ヴィンテージが発売されない年も存在するほどだ。今回のディナーイベントでは、今年新たにお目見えしたばかりの「ドン ペリニヨン ヴィンテージ 2017」「ドン ペリニヨン ロゼ ヴィンテージ 2010」、そして「ドン ペリニヨン ヴィンテージ 2008 プレニチュード 2(P2)」という3つのシャンパーニュが振る舞われた。
「ドン ペリニヨン ヴィンテージ 2017」は、ドン ペリニヨン史上最少の生産量とされる稀少な存在。春先に降りた霜の影響や、8月下旬には降雨に見舞われるという厳しい環境下においても徹底した栽培管理を行い、成熟度とフレッシュさを兼ね備えたピノ・ノワール、そして2000年以来の最高水準との呼び声高いシャルドネが選び抜かれた。
その複雑な気候が育んだのは、酸味と甘やかさ、丸みとシャープさなど相反する味わい。これらが交わり合うことで、奥深くクリーミーな口当たりを生み出している。熟成したリンゴや洋ナシ、砂糖漬けのレモンの風味が折り重なり、上品な余韻が続いていく。さらにこのヴィンテージは、ヴァンサン・シャプロンの前任者であり、約30年にわたり醸造最高責任者を務めた、リシャール・ジョフロワの集大成としても意義深い存在だ。
約15年の熟成を経て完成した「ドン ペリニヨン ロゼ ヴィンテージ 2010」には、時を経てもなお力強さと生命力が宿る。2010年は、1996年以来の低温にはじまり、8月中旬には2カ月分に相当する豪雨が到来。ピノ・ノワールに影響が見られたため一部区画を見送り、最高品質を追求すべく厳格な選別を行った。こうして仕上がったのは、絹のようにしなやかな口当たりと凝縮された果実感が見事に調和した、一体感のある味わい。控えめなドサージュにより、澄み切った印象も感じさせる。
ドン ペリニヨンではセラーで熟成を重ねることで、香りや質感が変化し、段階ごとに異なる熟成ピークを迎えるという理念が存在する。それを示すのが「熟成」を意味する「プレニチュード」だ。「ドン ペリニヨン ヴィンテージ 2008 プレニチュード 2」は15年の熟成期間を経て、まさに第二の到達点を迎えた逸品に仕上がった。
2008年のシャンパーニュ地方は日照不足と低温が続いたものの、収穫直前の9月に冷涼な風が吹き渡る晴天が訪れ、ブドウは理想的な成熟を遂げた。これにより力強さとバランスの良さが魅力のヴィンテージが完成。「プレニチュード 2」はその個性を受け継ぎながらも、爽やかな酸味とクリーミーな舌触りが、心地よい苦味やほのかな旨味と溶け合い、長い余韻が続いていく。
香りは心地よい柑橘と白い花のアロマが重なり、焙煎アーモンドやブリオッシュの香ばしさを、かすかな潮の香りとミネラル感が引き締める。次々と現れる複雑な香りと豊かな味わいが五感を刺激する「プレニチュード 2」。2008年ヴィンテージの卓越した品質がさらに際立ち、進化を遂げている。
この3つの素晴らしいヴィンテージのお披露目の場として催されたのが、「ドン ペリニヨン “ハーモニー” ニュー ヴィンテージ ローンチ ディナー」だ。開催にあたり、現・醸造最高責任者のヴァンサン・シャプロンが、想いを語った。
「ドン ペリニヨンの哲学は、自然がもたらす緊張感やコントラストをひとつの調和へと昇華することであり、これは創設者ドン・ピエール・ペリニヨンが体現した“Art of Living(人生を豊かに彩る美学)”そのものです。私たちが掲げるハーモニーとはまさに多様性の中の統一であり、今回ヴェールを脱いだ3つのヴィンテージも、時間と対話することで、ひとつの壮大な世界観を構成しています。困難を乗り越え圧倒的な緊張感を持つ『ヴィンテージ 2017』の“バッドボーイ”と、約18年の時間の魔法を経て深い旨味と複雑性を纏った『ヴィンテージ 2008 プレニチュード 2』。そこに、パワーと洗練を備え“動き”を生み出した『ロゼ 2010』が交差することで、際立つ個性が互いを引き立て合い、至高のアンサンブルを奏でます」


そしてこの3つのヴィンテージと美しい調べを奏でるのは、代々木上原のレストラン「エテ」のオーナーで、「アジアズベストレストラン」のアジア最優秀女性シェフ賞に輝いた経歴も持つ、庄司夏子が手掛けるコース料理。パティスリーとしての非凡な才能とモダンフレンチの感性を活かした、オリジナリティあふれるアートのような料理の数々が並ぶ。
「ドン ペリニヨン ヴィンテージ 2017」に合わせるのは、ビタミンカラーの花々がブーケのように皿の上で咲き誇る「ポメロ ブリオッシュ バター」。ポメロの爽やかな甘みと、「エテ」のシグネチャーであるブリオッシュの芳醇なバターの香りは、「ヴィンテージ 2017」のジャスミンの華やかなアロマやトーストのような香りともよく似合う。
「鮑 白アスパラガス グラタンシート ソース アルベール」には、「ドン ペリニヨン ヴィンテージ 2008 プレニチュード 2」を。やわらかな白アスパラガスと、磯の風味と旨味がつまった鮑を合わせたひと皿は、「プレニチュード 2」の洗練された苦みと共鳴する。そしてメインの「牛ヒレのパイ包み 赤ワインソース フォンドボーベース」は、繊細でありながら濃密な果実味を感じさせる「ドン ペリニヨン ロゼ ヴィンテージ 2010」と味わうことで、完全なバランスに仕上がった。


庄司夏子は昨年から「ドン ペリニヨン ソサエティ」のメンバーシェフとしても活躍の場を広げている。この「ドン ペリニヨン ソサエティ」とは、世界各国の135人を超えるガストロノミー・シェフとソムリエが集うコミュニティのこと。2000年代半ばにイタリアで発足して以来、さまざまなプロジェクトを通じてドン ペリニヨンの奥深い魅力を発信し、ガストロノミーへの貢献を続けている。
日本においても特別なコラボレーションやワークショップにより、才能豊かなシェフやソムリエとの関係を深め、美食文化を育んでいる。ソサエティに名を連ねるのも、錚々たるメンバーたちだ。たとえば、2025年にミシュラン二つ星を獲得した「ナリサワ」の成澤由浩、2025年ミシュラン三つ星の「菊乃井」の村田吉弘、「鮨 さいとう」の斎藤孝司、2025年ミシュラン 二つ星の「ラ・シーム」の高田裕介など、誰もが一度はその名を聞いたことがあるだろう。ドン ペリニヨンの許に集った彼らが、食文化の発展のために新たなクリエイションを生み出すのは、実に意義深い。
スペシャルディナーには俳優・笠松将と三吉彩花も招かれ、ヴァンサン・シャプロンやゲストたちとヴィンテージを堪能した。「ドン ペリニヨンのヴィンテージは、飲んでいて体が喜ぶというか、すっと馴染む心地よさがある。そして完全に温度管理されて注がれるので、素晴らしい香りとそれに合わせたお料理、そのすべてがこのグラスの中に、そしてこの空間の中に調和しているのを感じます」と語るのは、俳優・笠松将だ。
そして本イベントで運命的なハーモニーを体感したという三吉彩花は、「今年新たにローンチされた3つのヴィンテージはそれぞれ異なる表情を持ち、一度にその違いを楽しめる贅沢さが大変印象的でした。今回は特にプレニチュード 2のスモーキーさと奥に広がる果実味が心に残っています。庄司夏子さんの料理はすべてのヴィンテージと美しく寄り添い、ドン ペリニヨンの魅力をより深く感じる時間となりました」とスペシャルディナーを振り返った。
時を重ね、完璧なタイミングでボトルに注ぎ込まれた、比類なき3つのヴィンテージ。ドン ペリニヨンの特別なシャンパーニュが奏でるハーモニーは、人々が集い、食事を楽しみ、語り合うという生きる歓びの根源に、華やかな彩りを添えるだろう。


植田沙羅(エディター&ライター)
出版社にてファッション誌や舞台雑誌の編集を経験後、フリーのエディター&ライターに。ファッション誌やライフスタイル誌を中心に、ファッションやジュエリーから、カルチャー、ホテル、グルメまで幅広く執筆。
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