スイスの高級時計ブランド、IWCシャフハウゼンが「パイロット・ウォッチ」の人気シリーズ「トップガン」の新作を発表、「モハーヴェ・デザート」のラインアップに3針モデルを追加した。砂漠を彷彿とさせる独特の色合いが印象的なケースは、同社が40年にわたって培ってきたセラミック製造技術の集大成といえる一本だ。

この新色のインスピレーション源は、米国海軍パイロットのフライトスーツと、カリフォルニア州西モハーヴェ砂漠のチャイナレイク周辺に広がる風景にある。ベージュとカーキを合わせたような落ち着いたアースカラーは、ジルコニウム酸化物と他の金属酸化物を正確な混合比でブレンドすることで実現している。焼結工程で色が変化するため、この色合いを完成させるまでには数多くの試行錯誤が重ねられた。
デザイン面では、トーン・オン・トーンの統一感を重視している。セラミックケースに合わせてブラウンダイアルには落ち着いた色調のインデックスと数字を配置し、スーパールミノバでコーティングを施すことで暗所での視認性も確保した。ベージュのラバーストラップには布製インレイが施され、チタン製ピンバックルと組み合わせることで軽量性と耐久性を両立させている。
ムーブメントには自動巻きの「Cal.32112」を搭載。4Hzの振動数で精密な時刻を刻み、約120時間のロングパワーリザーブを実現している。ケースバックには軽量で丈夫なチタンを採用し、アイコニックな「TOP GUN」ロゴが刻まれた。

興味深いのは、この「モハーヴェ・デザート」カラーが2019年にトップガン・コレクションで初めてセラミック素材に採用されて以来、着実にラインアップを拡充してきた点だ。今回の新作は、既存の「ビッグ・パイロット・ウォッチ・パーペチュアル・カレンダー・トップガン “モハーヴェ・デザート”」や「パイロット・ウォッチ・クロノグラフ 41・トップガン“モハーヴェ・デザート”」に続く、同カラーシリーズの最新作となる。
日常使いに適した41㎜のサイズと3針+デイト表示のみのシンプルなデザインで、トーン・オン・トーンのカラーをより堪能できる一本となっている。
数多くの試行錯誤を経て完成したこの独特な色合いは、量産では決して生み出せない職人技の結晶である。真の時計愛好家にとって、これは見逃せない逸品となるだろう。

IWCシャフハウゼン
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