クラシック音楽を香り化する「ラニュイ」が、今年ロシアの作曲家・アレクサンドル・スクリャービンの生誕150周年を記念し、彼のピアノ曲を題材とした香りを発表。また、10月19日より伊勢丹新宿店サロン ド パルファン 2022で先行発売する。
香りの題材は、スクリャービンの独創性が最も表現されている後期のピアノ曲をセレクト。神秘的で恍惚的な名曲をアロマキャンドル＆ディフューザーにしており、色気ある香りに落とし込んでいる。

ロシア歴12月25日生まれのため、自身をキリストの生まれ変わりと妄想していたスクリャービン。法悦＝エクスタシーを目指した彼の音世界は、恍惚、官能の極致。作品は神智学や超人思想から影響され、人世界から神世界へと飛び立つような空気に満ちている。ぜひ香りを楽しみながらスクリャービンの音世界に浸ってみてはいかがだろう。

---fadeinPager---

「かほりとともに、」を主宰する沙里が調香を担当。スクリャービンの楽曲の世界を香りに編曲した。

---fadeinPager---

スクリャービン自身が愛奏した「7番白ミサ』、最も邪悪と呼ばれた「9番黒ミサ」、太陽のように光輝く「10番昆虫」の3曲が香水になっている。
内容は、各曲のオードパルファン3本（各10mL）と、スクリャービンに関する読み物が入ったブックレット、スクリャービンの歴史的録音を収めたCDのセット。

スクリャービン死の前年に書かれた晩年の傑作「炎へ向かって」がキャンドルになっている。スクリャービンは世界の終末を夢に見、地球が灰燼に帰す様をこの曲で表現したという。
香料は、火の国と呼ばれる熊本県原産の果実「不知火（しらぬい）」を使用。燃ゆる炎とともに、イランイラン、パロサント、パチョリなどエッセンシャルな香料が甘やかに漂い、香る時空間を法悦へと導く。

今年よりラニュイは、アンサンブルプロジェクトと題したコラボレーションを開始。デザインアロマブランド「バロン」と共に、「詩曲 炎へ向かって アロマオーナメントセット（右手）、（左手）」を制作。キャンドルと同様の香り「炎へ向かって」のアロマオイルを、石膏で型取りした手のアロマオーナメントに垂らして使用するルームディフューザーだ。
型を取った手の持ち主は、世界で活躍をするピアニスト、福間洸太朗。彼は2022〜2023シーズン、スクリャービンの演奏プログラムを組んでいる。
セットは手のオーナメント、アロマオイル10ｍL、冊子が同梱。冊子はグラフィカルな「炎へ向かって」の楽譜、福間へのインタビューに加え、著述家・プロデューサーの湯山玲子による「手のフェティシズム」をテーマとしたエッセイが収録されている。（右手）、（左手）で記事内容が異なるコレクタブルなセットだ。また同時に、「炎へ向かって」アロマオイルのリフィル30mL（¥8,250）もラインアップ。