さまざまな業界で活躍するクリエイターたちが愛用するロレックスの腕時計。以下、Pen Onlineの過去記事から抜粋して紹介する。
フットボールアワー 岩尾 望
岩尾 望●お笑い芸人。1975年、大阪府生まれ。99年に後藤輝基とお笑いコンビ、フットボールアワーを結成。今年4月に15年ぶりの単独ライブ『フットボールアワー25』を開催し話題を呼んだ。大のファッション好き。
2024年の夏頃に知人との会話をきっかけに腕時計に興味を持ち、情報収集の末に正規品やヴィンテージを複数購入するほど熱中した。いったん時計熱は落ち着いたものの、ネットでヴィンテージを見ていた際に1960〜70年代のロレックス「プレシジョン」に強く惹かれ、実物を見て購入。小ぶりながらベゼルの目盛りやドーム型ガラス、経年変化で褪せた文字盤の色味に魅力を感じ、単独ライブを終えた記念として選んだという。結果として、派手すぎずスーツにも合わせやすいデザイン性から、仕事・私生活ともに最も着用頻度が高い一本になっている。
かっぴー
かっぴー●1985年、神奈川生まれ。株式会社なつやすみ代表。武蔵野美術大学を卒業後、大手広告代理店のアートディレクターとして働く。WEB制作会社のプランナーに転職後、趣味で描いた漫画「フェイスブックポリス」をnoteに掲載し大きな話題となる。2016年に漫画家として独立。代表作『左ききのエレン』は2019年にドラマ化、現在もnoteで連載中。漫画原作では自身の体験をもとにした『ブラパト! ブランドパトロール 本日も異常なし! 』『大人大戦』がある。
かっぴーは、希少モデルを求めて正規店に通う「ロレックスマラソン」を経験。初来店で「エクスプローラー1」を購入できたことで“相性がいい”と感じ、その後も通って「GMTマスターII」も正規店で入手。しかし狙っていたデイトナ「ル・マン」は、当時日本未入荷の可能性もあり販売員から「買えない」と告げられ、現実の厳しさを痛感する。来店頻度を落とした時期に銀座で1本出たという噂を聞いて強く動揺したが、のちにヒカキンがプレミア価格で購入する動画を見て、入手は難しいと納得し諦めがついた。
オーイシマサヨシ
オーイシマサヨシは、高校時代にドラマで木村拓哉が着用していたロレックス「エクスプローラー」に憧れ続け、決意して2021年に自身のレギュラー番組で訪れた時計店で購入した。初めて実物を見た瞬間、シンプルなのに強いオーラを感じ、念願の一本を手にした高揚感を「勇者の腕輪」のようだと表現。36mmのケースは細身の腕にもよく馴染み、購入後は時計を見るたびに背筋が伸び、これまでの努力を思い出して自信をくれる“お守り”として、創作への向き合い方にも影響を与えている。
シューズデザイナー 金子 真
シューズデザイナーの金子真は、1950年代に数年のみ製造された防水機構「スーパーオイスタークラウン」搭載の希少なヴィンテージモデルを愛用している。70年以上の経年による焼けた風合いと、クリーム色の文字盤にくすんだネイビーの秒針、ベゼルのイエローゴールドという配色に惹かれたという。時計は収集せず、本当に気に入ったものを長く使う主義で、高額な買い物は人生の節目に限る。自身のブランドの立ち上げ期、「これから頑張る」と決意を固めたタイミングでヴィンテージショップで出会い、迷わず購入した。伝統を原点に現代的なニュアンスを加える自身の靴作りと同様に、普遍的なモデルであるオイスター パーペチュアルの背景にも敬意を抱く。金子にとってこの時計は分身で、手放すのはブランドを誰かに託す時だと語っている。
小山薫堂
20代の頃、サーキットへ愛車のスポーツカーを走らせに行ったときに、レース仲間が自分の「デイトナ」でタイムを計っている姿に衝撃を受け、以来憧れ続けた腕時計。人気モデルのためウェイティングリストに入ったが、すっかり忘れていた7年後に突然連絡が入り、ようやく購入できた。