【石でできた世界初の腕時計】ティソの80年代の名作「ロックウォッチ」が限定で復活

  • 文:Pen編集部
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1853年創業のスイスを代表するウォッチブランドのひとつであるティソから、1985年に発表した「石から生まれた世界初の腕時計」として知られる「ロックウォッチ」にオマージュを捧げる復刻モデルが登場。世界限定999本で、日本では「ティソ ブティック銀座」にて9月30日まで特別展示を実施中だ。

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花崗岩の素材の特徴が、そのままデザインとして有機的な表情を演出する「ロックウォッチ」。

ティソが1985年に発表した「ロックウォッチ」は、スイスを象徴するアルプス山脈の花崗岩を使用した世界初の腕時計として注目を集めた。花崗岩という素材の加工難易度の高さから、この斬新なアイデアは構想から実現までに丸10 年を要したという。

シンプルな岩片を腕時計へと変えるための工業プロセスが大きな課題であったが、発売直後からこのユニークな挑戦は世界を驚かせ、一つひとつ異なる表情を見せる腕時計は多くの人々を魅了。「ロックウォッチ」は瞬く間に世界的なアイコンとなったのである。

この成功を契機に、「ロックウォッチ」を“自然のジュエリー”として位置づけたティソは、世界中からエキゾチックな鉱物を探し求め、ラインアップを拡充。グラナイトのほか、アベンチュリンや玄武岩、ジャスパー、マグネサイト、ピンククオーツなど、多彩なカラーリングとテクスチャーの腕時計を次々に発表し、人気コレクションへと成長させていった。

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初代の「ロックウォッチ」のヒットを受けて、当時、さまざまな鉱物で製作された。
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1986年にカナダ・バンクーバーで開催された「Expo 86」で、ブリティッシュコロンビアのパビリオンの屋外に展示された巨大な「ロッククロック」。スイス・アルプス産の花崗岩とブリティッシュコロンビア産の翡翠から製作された。

40年の時を経て蘇るこの限定モデルは、ケース素材に初代モデルと同じくアルプスの花崗岩を厳選。標高4158mにもなる、スイスを代表するアルプス山脈の山、ユングフラウの花崗岩を使用した。内部には、正確性と信頼性、そして軽やかさを兼ね備えたスイス製クオーツムーブメントを搭載し、花崗岩の重量感との理想的な調和を実現している。

風防は初代のミネラルガラスから、無反射コーティングを施したサファイアクリスタルへとアップグレード。花崗岩のケースとダイヤルをつなぐシームレスな美しさを守りつつ、耐久性を一段と高めている。

さらに、山から削り出された花崗岩のブロックをイメージしたコレクターズボックスが付属し、険しい自然との結びつきを象徴する。この希少なタイムピースは、世界でも厳選された販売店でのみ購入可能であり、日本では「ティソ ブティック銀座」にて9月30日まで特別展示を実施中だ。

当時の素材・デザインと最新の技術を両立させた「ロックウォッチ」は、過去と現在をつなぎ、アルプスの豊かな自然を未来へと受け継ぐ存在となるだろう。

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ロックウォッチ/クオーツ、花崗岩ケース、ケース径38㎜、レザーストラップ、非防水、世界限定999本。¥166,870
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花崗岩のブロックをイメージしたコレクターズボックスが付属。

ティソ

TEL:03-6254-5321
www.tissotwatches.com

 

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