オメガからタグ・ホイヤーまで、イエローゴールド✕ブラックダイヤルの腕時計3選

  • 写真:渡邉宏基(LATERNE)
  • 文:並木浩一
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1.HUBLOT(ウブロ)
クラシック・フュージョン オリジナル イエローゴールド

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自動巻き、18KYGケース、ケース径38㎜、パワーリザーブ約42時間、シースルーバック、ラバーストラップ、50m防水。¥2,629,000 /LVMHウォッチ・ジュエリー ジャパン ウブロ TEL:03-5635-7055

ウブロの出発点である「クラシック」のファーストモデルは1980年に登場し、スポーティなゴールド製ケースにラバーストラップという大胆な組み合わせでセンセーショナルな話題を巻き起こした。その意志を継ぐ「クラシック・フュージョン」の最新モデルは、原点に立ち返るイエローゴールドで登場。まさにスポーツシックを体現する一本と言えるだろう。

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2.OMEGA(オメガ)
コンステレーション

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自動巻き、18KYGケース、ケース径41㎜、パワーリザーブ約60時間、シースルーバック、アリゲーター×ラバーストラップ、50m防水。¥3,300,000/オメガお客様センター TEL:03-5952-4400

コレクション名の由来である「星」やオメガのロゴ、時分針・秒針、ファセット加工のインデックスはいずれも18KYG製。象徴的な爪のデザインをゴールドで組み込んだブラックセラミック製ベゼルには、セラミックと18金をなめらかに一体化する世界初の技術「セラゴールド」でローマ数字を配した。マスター クロノメーター認定の超高耐磁性ムーブメントを搭載。

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3.TAG HEUER(タグ・ホイヤー)
タグ・ホイヤー カレラ クロノグラフ

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自動巻き、18KYGケース、ケース径42㎜、パワーリザーブ約80時間、シースルーバック、レザーストラップ、100m防水。¥2,695,000/LVMHウォッチ・ジュエリー ジャパン タグ・ホイヤー TEL:03-5635-7054

ブラックのサンレイダイヤルに、アワーマーカーや針、クロノグラフカウンターまでもイエローゴールドプレートで仕上げた。クラシックなツーレジスター・クロノグラフを高級感漂うバイカラーで魅せる手腕は、モータースポーツを牽引してきたタグ・ホイヤーならでは。高性能な自社製ムーブメント「キャリバー ホイヤー02」搭載も見逃せない。

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イエローゴールドの人気が目覚ましい。一時期のローズゴールドやピンクゴールド人気が一段落した後の、原点回帰。やはりゴールドは元来あるべきの“黄金”ということなのか。そもそも18金は、純金そのままではやわらかすぎるので、純金75%に別の金属を混ぜてつくる合金だ。銀と銅を加えるイエローゴールドは、本来の純金色を尊重した色と言えるだろう。

イエローゴールドの世界的なトレンドが続く中でひと際目を惹くのが、ブラックダイヤルとの組み合わせである。ゴールドの主張の強さを上品に緩和するセットアップは、腕時計が持ち得た永遠のベストセラーだ。伝統的にフォーマルのコードであるブラックと、ステイタスの象徴であるゴールド。力強さや威厳をにじませながらも、エレガントで、これみよがしないやらしさも感じさせない。

黄色は、かつて中国では皇帝の権威を示すインペリアルカラーであった時代が長い。時は流れ1980年代、創業初期のウブロが示したのが、イエローゴールドのケースに黒文字盤とブラックラバーストラップという“新しい時代のラグジュアリー”であった。それは多くのセレブを魅了し、「王の時計」の異名をとったほどだ。

黒と黄の組み合わせは、自然界においてもスズメバチやトラ、人工物では踏切に使われるほどで、注意を引く“警戒色”でもある。その視覚効果が眩い光を放つ金属に置き換えられ、ラグジュアリーに昇華する。「品よく目立つ」というスマートなふるまいを叶える絶好の腕時計なのである。

並木浩一

1961年、神奈川県生まれ。時計ジャーナリスト。雑誌編集長など歴任し、2012年より桐蔭横浜大学の教授に。新著に『ロレックスが買えない。』。

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※この記事はPen 2023年7月号より再編集した記事です。