最先端技術が織りなす、刮目の臨場感とデザイン美

  • イラスト:信濃八太郎
  • 編集:一ノ瀬 伸

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〈サウンドバー〉
Bang & Olufsen Beosound Theatre(バング&オルフセン ベオサウンドシアター)

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10月15日に日本で発売となった「ベオサウンドシアター」。サウンドバーは写真のオーク材使用と布製カバーの2タイプがあり、それぞれバー単体で¥1,040,000、¥898,000

デンマークのバング&オルフセンのモットーは、デザインと音質の融合を高次元で追求すること。デザインへのこだわりと同じ熱量で、音の感動性に傾斜。その最新作が、テレビを高音質化するサウンドバーの第2弾「ベオサウンドシアター」だ。試聴すると、“世界で最もパワフルで臨場感あふれるサウンドバー”を標榜するだけあり、刮目の臨場感と明瞭さ、音場の豊穣な再現性があった。

スタイリッシュなデザインに、最先端の音響技術が詰め込まれている。立体音響のドルビーアトモスに対応し、スピーカーユニットは上、前、横方向に6.5インチウーファー2基と、3インチミッドレンジ2基など合計12基。なかでもセンターの同軸ユニットがパワフルだ。12のユニットの音を複数合成しビームを形成、上、前、横方向に投射。その効果を最大限に発揮するため、部屋の音響特性とのマッチングを図る、マイクによるキャリブレート機能も採用。

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55、65、77インチのテレビに対応。壁掛けで設置できるほか、上写真のフロアスタンドも展開。LG製テレビ、スタンドとのセット販売もある。¥2,009,100(55インチ)~

音は素晴らしい。外部サブウーファーなしのこれ一台で、雄大にしてキレのいい低音を再生。オーディオでは低音再生が難しく、雄大にしてキレが鈍い、シャープだが薄い……という具合になりがちだが、本機は鮮鋭で上質な低音だ。

レディー・ガガが主演した映画『アリー/スター誕生』のチャプター7の「シャロウ」を聴くとギターの低音の剛性感が高く、高音の金属的な響きもリアル。ガガの歌声は明瞭な音像と強靱な輪郭をもち、豊かなボディを湛えている。2チャンネルの音楽ソースも、明確な輪郭をもった音像が聴けた。

フロントに配された74本のオークの木片は、モダンデザインにヒューマンな味わいを加えている。デザインコンシャスとクオリティコンシャスが両立した、名サウンドバーだ。

麻倉怜士

デジタルメディア評論家。デジタルシーン全般の動向を常に見据える。近著に『高音質保証! 麻倉式PCオーディオ』(アスキー新書)、『パナソニックの3D大戦略』(日経BP社)がある。

問い合わせ先/ザ・ビーズインターナショナル
eメール: marketing@bo-japan.com

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※この記事はPen 2022年12月号より再編集した記事です。