高温・多湿・多雨の気候で、南北に長く延びる国土をもつ日本。それぞれの土地の気候や風土に合わせ、食材を保存する独自の発酵・醸造技術が地域ごとに生まれ、培われてきた。
こうした日本固有の食文化にあらためてスポットライトが当たるなかで、北海道が誇る「ナチュラルワイン」と沖縄の「発酵食」を結びつけ、新たな食文化の芽生えとなるべく、興味深いこころみが行われる。
これは経済産業省の支援のもと、沖縄と北海道の共通点を通してそれぞれの魅力を発見し、広く伝えることを目的とする「Exchange Japanプログラム」の一環として行われるもの。
北海道から沖縄を訪れるのは、世界のワイン通を唸らせている余市町「ドメーヌタカヒコ」の曽我貴彦、モンガク谷ワイナリーの木原茂明、ドメーヌ モンの山中敦生という3人の醸造家。
那覇市の琉球料理店「美榮」にて、沖縄の伝統的食文化と、北海道のナチュラルワインとのマリアージュを体験し、文化的な可能性や今後の発展について、対談や意見交換が行われる。
歴史をひも解けば江戸時代から明治時代にかけての19世紀、日本海を往来した海運船、北前船で北海道から「昆布」が運ばれて沖縄の食文化に影響を与えていったという。今回、気鋭の醸造家たちが沖縄の食文化とふれあい、そこからなにが生み出されていくのか。レポート記事は2月半ばにPen Onlineで公開の予定。乞うご期待!