「ALONE」というブランドを聞いたことはありますか？ ヴィンテージショップなどで経験を積んだ神谷龍と、リサ・ラーソンやピーター・サザーランドなど旅先で出会った海外クリエイターへのインタビューをまとめた書籍『CURIOSITY』を発表した山木悠が立ち上げた、インディペンデントブランドです。2016年にブランドロゴを配したTシャツを友人たちに手売りしたことから始まったこのブランドがこのたび、どうやら本格的に動き出した模様です。

最初に彼らの服を目にしたのは1年前。その時はニルヴァーナを輩出した伝説的音楽レーベル「サブ・ポップ」の通称「ルーザーT」のパロディを思わせるようなロゴTに、ユースカルチャーやストリートの匂いを感じたもの。ところが先日の展示会（2019年AW）で、初めてつくったというネルシャツやニットの仕上がりに、いい意味で裏切られました。これまでとは一変、オーセンティックながらさりげない遊びが効いているのです。アメカジブームを体感した40代の大人もハマる仕上がりといえます。たとえばネルシャツは、ヘビーオンスの70年代ビッグマックを彷彿とさせる柄や色みに、ヴィンテージフィッシングベストやハンティングアイテムに見られるような小さな胸ポケットを4つまとめて配置。カウチンニットもざっくりとした無骨な編みに、エルボーパッチや裾の部分に見える愛嬌のあるハンドステッチ。

展示会場には、某人気ブランドのデザイナーの姿もあり、実際にカウチンニットをオーダーしているようでした。まだ発展途上ですが、感度の高い人はすでに目をつけているのかもしれません。前述した新作アイテムが気になった人に、朗報です。5/9（木）〜5/12（日）の4日間、青山のセレクトショップ「レショップ」2階にて2019AWコレクションの展示と受注会が行われます。Tシャツからパーカー、ネルシャツ、カウチンニットまでフルラインアップを誰でも見ることができ、実際にオーダーもできる絶好のチャンスです。いまのうちに注目しておくべき「ALONE」。この機会をお見逃しなく。