日頃から嬉々として腕時計を手にする時計愛好家たちは、どうやって自分に似合う一本を選び、買っているのか。ファッションデザイナーを経て、現在はアーティストとして活躍する奥田雄太に、愛用時計について訊いた。
さあ、街へ出よう。まだ知らない腕時計の魅力が、きっと見つかるはずだ。
特集『街に出よ、 腕時計を楽しもう』
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親子の思いをつなぐ、勝負運を貯める2本の名品
奥田雄太●アーティスト。1987年、愛知県生まれ。タケオキクチのデザイナーを経て、2016年にアーティストに転身。「with gratitude」(当たり前の感謝)をテーマに、花をモチーフにした作品を制作。国内外での個展やコラボレーションなどで活躍の場を広げる。
ファッションデザイナーとして勤めた後、アーティストに転身し活躍する奥田雄太の愛用時計は、ロレックス「サブマリーナー デイト」。デザイナー時代の先輩が着けていたことが、興味を持つきっかけに。さらに、仕事でヘミングウェイについてリサーチをしていた際、偶然に本モデルと再会したことで改めてデザインに惹かれ、手に入れたという。
「腕時計は、こんなに小さい筐体に、正確に時を刻む構造と技術が詰め込まれていることにロマンを感じます。アーティストになって、ムーブメントをモチーフに精密画を描くくらい好き。特に『サブマリーナー デイト』は当初の憧れに加えて、時代を経ても色褪せない普遍的な美しさを感じます」
左:パネライ「ルミノール サブマーシブル」
右:ロレックス「サブマリーナー デイト」

機械式時計そのものの構造に惹かれる一方、デザインでは自身の体格にも似合うタフで武骨なフェイスが昔から好み。そんな奥田の「好き」を叶えた腕時計を、今後はていねいに“育てていく”と語る。
「大事な場面に身に着けていくことで勝負運を貯めて、息子に受け継ぎたいと考えています。父の腕時計がそうだったように、着けるだけで自分をポジティブに変えてくれる存在になってくれたらと」
その原点にあるのが、父から受け継いだパネライ「ルミノール サブマーシブル」だ。父がここぞという時に着ける時計で、奥田自身も受験や恋人とのデートなど、ハレの日に借りていたという。それまで担いできたゲンを与えてくれていたのだと、いまも思い返す。
「その後、自らも購入するほど、パネライへの愛着を深めています」
