
ゴールデンウィークに都内にいながら“時空を旅する”気分に浸れるような巨匠たちの作品を味わうのはいかがだろう。
チュルリョーニスの絵画から音楽を感じ、ブーダンから世界の風景を味わい、長沢蘆雪で時を超えてかわいい動物に癒される。さらに大人気のモネ展や始まったばかりのワイエス展まで――。注目の作家の展覧会が目白押しだ。
①『チュルリョーニス展 内なる星図』
開催期間:3月28日(土)~6月14日(日)
開催場所:国立西洋美術館
絵画と音楽にてマルチな才能を発揮した、ミカロユス・コンスタンティナス・チュルリョーニス(1875〜1911年)。リトアニアが生んだこの芸術家は、作曲家として活動しながら、わずか6年間の画業で300点を超える作品を描き残す。
国立西洋美術館で開催されている『チュルリョーニス展 内なる星図』は、日本では34年ぶりとなる大回顧展だ。国立M.K. チュルリョーニス美術館(カウナス)の全面協力のもと、主要な絵画やグラフィック作品約80点が来日している。
『チュルリョーニス展 内なる星図』
開催期間:3月28日(土)~6月14日(日)
開催場所:国立西洋美術館
東京都台東区上野公園7番7号
開館時間:9時30分〜17時30分 ※毎週金・土曜は20時まで
※入館は閉館の30分前まで
休館日:月、5/7 ※ただし5/4は開館
https://2026ciurlionis.nmwa.go.jp
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②『開館50周年記念 ウジェーヌ・ブーダン展』
開催期間:4月11日(土)~6月21日(日)
開催場所:SOMPO美術館

19世紀フランス、ノルマンディー地方の港町オンフルールに生まれたウジェーヌ・ブーダン。生涯を通じて北フランスの海岸や港町を巡り、その地の光と空、風と潮の香りをキャンバスに刻み続けた。ほとんど独学で絵を学びながらも、ブーダンの眼差しは常に鋭く、刻々と変わる大気の表情を的確に捉えている。
光と雲のリズムに満ちたブーダンの空は、詩人ボードレールに「空気と水の魔術」と評され、カミーユ・コローからは「空の王者」と称賛された。屋外で自然と向き合いながら描くことの重要性を説いたブーダンの姿勢は、若いクロード・モネにも大きな影響を与える。この空と海の輝きは、のちに印象派を導く原風景となり、近代絵画の新しい一歩を踏み出すことになる。
SOMPO美術館で開催されている『ウジェーヌ・ブーダン展』は、国内ではおよそ30年ぶりとなる画家の本格的な回顧展だ。フランスから来日する約100点の作品によって、初期から晩年に至る画業を通観。海景画家になる前の静物画から、代名詞ともいえる海辺の風景、さらに屋外で描かれた素描やエスキース(油彩スケッチ) も公開される。
『開館50周年記念 ウジェーヌ・ブーダン展』
開催期間:4月11日(土)~6月21日(日)
開催場所:SOMPO美術館
東京都新宿区西新宿1-26-1
開館時間:10時〜18時 ※金曜は20時まで
※入館は閉館の30分前まで
休館日:月 ※ただし祝休日は開館し、翌平日に休館
www.sompo-museum.org
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③『春の江戸絵画まつり 長沢蘆雪』
開催期間:後期4月14日(火)〜5月10日(日)
開催場所:府中市美術館
江戸時代中期の画家、長沢蘆雪(ながさわ ろせつ)の東京で64年ぶりの展覧会『春の江戸絵画まつり 長沢蘆雪』が、府中市美術館にて開かれている。伊藤若冲らと並び「奇想の画家」として評価される一方、愛嬌あふれる表現から「かわいい絵」の名手としても注目を集める。その奔放さと親しみやすさが同居する独自の画風に、改めて光を当てる。
本展は前期・後期で大幅な展示替えが行われる構成となっている。後期の見どころは和歌山・無量寺に伝わる『竜虎図襖』が公開される。蘆雪の代表作として名高いこの襖絵は、いまにも画面を突き破らんばかりの虎の迫力が圧巻でありながら、ユーモラスで親しみを感じさせる表情も印象に深い。力強さと愛嬌が同居する、蘆雪芸術の真骨頂といえる。
『春の江戸絵画まつり 長沢蘆雪』
開催期間:開催中~2026年5月10日(日)
前期:3月14日(土)〜4月12日(日)
後期:4月14日(火)〜5月10日(日) ※作品の大幅な展示替えを行う。
開催場所:府中市美術館
東京都府中市浅間町1丁目3番地(都立府中の森公園内)
開館時間:10時〜17時 ※展示室入場は16時30分まで
休館日:月 ※5/4は開館
観覧料:一般 ¥800
www.city.fuchu.tokyo.jp/art/tenrankai/kikakuten/2026_Rosetsu.html
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④モネ没後100年『クロード・モネ -風景への問いかけ』
開催期間:2月7日(土)~5月24日(日)
開催場所:アーティゾン美術館

アーティゾン美術館で開かれている『クロード・モネ ―風景への問いかけ』は、多くの人々が抱く「モネ像」を刷新する展覧会だ。モネの作品41点を含むオルセー美術館のコレクションを中心に、同時代の絵画や写真、浮世絵、アール・ヌーヴォーの工芸作品、そしてモネへのオマージュとして制作された映像作品も公開。時代とジャンルを越えて、モネの風景を新たな視点から見つめ直す。
モネの生涯にわたる探求「風景とは何か」という問いがメインテーマ。ル・アーヴルからアルジャントゥイユ、そして晩年のジヴェルニーへ。変わりゆく風景と向き合いながら、モネは「光をどう見るか」や「時間の流れをどう描くか」を問い続けた。作品を年代順にたどることで、その視線が穏やかな自然描写から、やがて画面そのものを光と色の抽象的な場へと変えていった過程が浮かび上がる。

モネ没後100年『クロード・モネ -風景への問いかけ』
開催期間:2月7日(土)~5月24日(日)
開催場所:アーティゾン美術館
東京都中央区京橋1-7-2
開館時間:10時〜18時
※金曜、5/2、5/9、5/16、5/23は20時まで
※入館は閉館の30分前まで
休館日:5/11
www.artizon.museum/exhibition_sp/monet2026
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⑤『東京都美術館開館100周年記念 アンドリュー・ワイエス展』
開催期間:4月28日(火)~7月5日(日)
開催場所:東京都美術館

20世紀アメリカを代表する画家、アンドリュー・ワイエスの回顧展が、東京都美術館にて開かれる。第二次世界大戦後の抽象表現主義やポップアートなどの動向から距離を置き、故郷ペンシルヴェニア州と夏を過ごしたメイン州の風景や身近な人々を描き続けたワイエス。その作品は眼前の情景を超えた作家自らの精神世界が映し出され、リアリズムの奥に深い内省と詩情が息づいている。
本展ではワイエスの画業を貫くテーマ「境界」に焦点をあてる。窓や扉といったモティーフに象徴される境界は、生と死、内と外、現実と精神世界をつなぐ装置として、彼の作品にしばしば登場する。ワイエスにとってそれは、世界を隔てる線ではなく、心の奥底と風景を往還するための象徴とされる。

『東京都美術館開館100周年記念 アンドリュー・ワイエス展』
開催期間:4月28日(火)~7月5日(日)
開催場所:東京都美術館(東京・上野公園内)
東京都台東区上野公園8-36
開室時間:9時30分〜17時30分 ※金曜は20時まで
※入室は閉室の30分前まで
問い合わせ先:050-5541-8600
https://wyeth2026.jp