「靴と腕時計」Vol.12
スタイルの要となる"靴"と"腕時計"――。両者のベストなマッチングを考える。今回は、移り変わるトレンドの対極に位置し、決して色褪せることのない「永遠の定番」を合わせる。
完成された意匠が放つ、揺るぎないマスターピース
左:オメガ「スピードマスター ムーンウォッチ ブラック ホワイト」 右:ナイキ「ナイキ エア フォース 1 '07」
今回選んだスニーカーは、1982年の誕生以来、ストリートの王座を守り続けるナイキ「エア フォース 1 '07」だ。 バスケットボールシューズとして初めて「ナイキ エア」を搭載したこのモデルは、コートを飛び出し、カルチャーそのものの象徴となった。なかでも一点の曇りもない“トリプルホワイト”は、最も潔く、完成された意匠といえる。張りのある上質なレザーと適度なボリューム感は、あらゆる装いの土台となる安定感を備えている。そして、その普遍的な佇まいは、履く人の個性を静かに際立たせる。
この足元に合わせたいのは、人類の壮大な挑戦に寄り添った歴史的タイムピース、オメガ「スピードマスター」だ。1969年、宇宙飛行士とともに人類初の月面着陸を果たし、NASAの厳しい検査をパスした唯一無二のツールウォッチ。今回紹介するのは、その伝説的な系譜に新たに加わった、ブラック文字盤にホワイトのインダイヤルを組み合わせた“逆パンダ”仕様の新作「スピードマスター ムーンウォッチ ブラック ホワイト」だ。マスター クロノメーター認定の「キャリバー3861」を搭載した42㎜の非対称ケースなど、伝統的な意匠はそのままに、白と黒の鮮やかなコントラストが新鮮な表情を生み出している。手首のカーブに心地よく馴染むブレスレットとともに、毎日リューズを巻くという手巻き特有の儀式が、機械式時計を愛でる喜びを再認識させてくれる。
このふたつを繋ぐのは、「永遠の定番」としての価値だ。宇宙任務を支えた計器と、激しいプレーから生まれたクッショニング。機能に特化したギアゆえの無駄のない美しさは、半世紀を経ても色褪せることがない。純白のレザーと精悍な逆パンダダイヤル。トレンドを超越した究極のスタンダードをモノトーンで纏うこと。それは、揺るぎないスタイルを持つ大人の賢明な選択である。
スピードマスター ムーンウォッチ ブラック ホワイト/手巻き、SSケース&ブレスレット、ケース径42㎜、パワーリザーブ約50時間、シースルーバック、5気圧防水。¥1,474,000
