かつてないほど活発にファッション界が動いている2026年。誰がどのブランドに移り、どのようなコレクションを発表したのか? 注目の最旬コレクションとともに、彼らのクリエイションを紐解く。
2026年、ファッション界において、激動とも言える時代が到来した。デザイナー、ディレクターの交代が続く中、各メゾンのクリエイションは日々更新され、伝統と革新が交差する新たな世界が生まれつつある。今回は、各ブランドの服づくりを担うデザイナー、クリエイティブ・ディレクターたちを紐解き、いま手に入れたいアイテムを紹介。 彼らが生み出す“新たな伝統”を見逃すな。
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Pen 2026年5月号
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アレッサンドロ・ミケーレ
1972年、イタリア・ローマ生まれ。ローマのファッション専門学校アカデミア・コスチューム&モーダ卒業後、フェンディにてアクセサリー部門のデザイナーを担当。2002年グッチ入社。15年グッチのクリエイティブ ディレクター就任。24年よりヴァレンティノのクリエイティブ ディレクターに就任。
2002年 グッチのクリエイティブ ディレクターだった トム・フォードに見出されグッチ入社
2014年 リチャード・ジノリのアーティスティック ディレクター就任
2015年 グッチのクリエイティブ ディレクター就任
2024年 ヴァレンティノのクリエイティブ ディレクター就任
アレッサンドロ・ミケーレによる「グッチ」
ジャケット¥539,000、シャツ¥209,000、ソックス¥49,500、パンツ(参考商品)/すべてヴァレンティノ ネックレス¥495,000、タイ¥41,800、シューズ¥165,000/すべてヴァレンティノ ガラヴァーニ
シンプルなダブルブレストのセットアップだと思ったら大間違い。身頃にも袖にも、折り畳んだ時のシワのような加工が施されている。ポケットは通常よりも大きく、ボタンもくるみボタン。見た目のシンプルさの向こうにミケーレならではのこだわりが随所に見られる。これは密やかな装飾主義といえるだろう。
装飾主義の果て、ミケーレが見せる新境地とは
10年前、グッチでアレッサンドロ・ミケーレが最初のメンズコレクションを発表した時、世界中が驚いた。その後もジェンダーレスなスタイルと装飾主義で圧倒的な人気を確立する。
しかし、同じイタリアのブランドであるヴァレンティノに移籍したミケーレが今シーズン、新たに発表したメンズコレクションからは、一切の派手な装飾が削ぎ落とされていた。ソリッドでシンプルともいっていい服の数々は、ミケーレの新境地を表している。個性の埋もれてしまう現在だからこそ、着る人の個性が際立つような服を、という思いが込められているという。
とはいえシンプルに見えながらも、生地の加工や凝った裏地、ボタンなど、ディテールにはミケーレ節ともいえるこだわりが見え隠れする。ジェンダーレスな魅力も健在だ。装飾の限りを尽くしてからのソリッドな服づくり。両極端のようにも思えるが、その間を縦横無尽に行き来することがミケーレには可能だ。果たして次はどんなコレクションを見せてくれるのか。
cm)¥431,200/ヴァレンティノ ガラヴァーニ
ヴァレンティノ インフォメーションデスク
TEL:03-6384-3512
