デムナが導く、多様性に満ちた新グッチ・コミュニティ【2026年注目のデザイナー&ディレクター】

  • 写真:岡本充男(モデル)、青木和也  
  • スタイリング:壽村太一
  • ヘア:河村慎也 (modʼs hair)
  • 編集&文:飴李花
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かつてないほど活発にファッション界が動いている2026年。誰がどのブランドに移り、どのようなコレクションを発表したのか? 注目の最旬コレクションとともに、彼らのクリエイションを紐解く。

ファッション界において、激動とも言える時代が到来した。デザイナー、ディレクターが目まぐるしく入れ替わり、各メゾンのクリエイションは日々更新され続けている。本特集では、それぞれのブランドの服づくりを担うデザイナー、クリエイティブ・ディレクターたちにフォーカス。その服づくりを紐解きながら、いま手に入れたいアイテムを紹介する。

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デムナ●1981年、ジョージア生まれ。大学で経済学を学び、ドイツへ移住。2006年にアントワープ王立芸術アカデミーを修了した後、パリで経験を積み、14年にヴェトモンを設立。15年にバレンシアガのアーティスティック・ディレクターに。25年よりグッチのアーティスティック・ディレクターを務める。
© Demna

2014年 自身のブランド、ヴェトモンを創設 
2015年 バレンシアガ アーティスティック・ディレクター就任 
2021年 バレンシアガ クチュールコレクション発表 
2025年 グッチ アーティスティック・ディレクター就任

デムナ による「グッチ」

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「GGパターン」のセットアップは、艷やかでモダンな肌触りのウールポリエステル生地で仕立てられた、クラシックかつモダンな表情のニューフォーマル。インナーにも「GGパターン」のジャカード柄シルクシャツを合わせることで、タイムレスなエレガンスと、現代の感性に寄り添う洗練されたムードを両立させている。ジャケットのラペルには、着脱可能な「クレスト」モチーフのピンブローチが燦然と煌めく。ジャケット¥544,500、シャツ¥258,500、パンツ¥209,000、サングラス¥74,800、シューズ¥170,500

大胆かつ巧みに、グッチの美学を新次元へと導く

1921年のブランド創設以来、イタリアが誇る至高の職人技と革新的なデザインにより、世界のファッションシーンを牽引してきたグッチ。若き日のグッチオ・グッチがロンドンの高級ホテルで培った英国調の洗練と、故郷フィレンツェの伝統を融合させたこの名門に、2025年、大きな転機が訪れた。孤高のデザイン哲学でラグジュアリーの概念を塗り替え、世界的評価を得る気鋭のクリエイター、デムナがアーティスティック・ディレクターに就任したのだ。

彼が手掛ける初めてのコレクションであり、ランウェイ披露前の“序章”と位置づけられた「La Famiglia」は、国境や世代、価値観といった境界を軽やかに飛び越える、多様性に満ちた新しいグッチ・コミュニティを描き出した。ブランドの原点であるトラベルアイテムに着想を得つつ、ひとつのスタイルにとどまらないグッチというブランドの多面的な魅力を提示している。

クリエイションの要となるのは、端正なテーラリングやガウンなどのクラシックな基盤と、デムナ特有のエッジの効いたシルエットとの調和だ。1950年代から続く「クレスト」モチーフを随所にちりばめる一方で、「ジャッキー」バッグや「ホースビット ローファー」といった不朽のマスターピースたちは、ネオ・ミニマルな空気を纏ってアップデートされている。

ブランドの豊かな遺産に深い敬意を払いながら、大胆な再構築に挑むデムナの手腕。彼が手掛けるグッチならばきっと、時代を超越する新たな文化的意義をもたらすことだろう。

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創設者の歩みと、フィレンツェの伝統を象徴するエンブレム「クレスト」が復活。「GGパターン」のリングも、手元のアクセントに最適。リング(左)¥71,500、(右)¥73,700

 

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左:ジェンダーフリーで使える、ウイメンズのハンドバッグ「グッチ ボルセット」。ブランドを象徴するホースビット モチーフと「ウェブ ストライプ」を組み合わせた、モダンでエフォートレスなデザインが魅力。バッグ(W38.5×H22.5 ×D13㎝)¥522,500 右:不滅のアイコン「ホースビット ローファー」が、デムナらしい感性と融合した新デザインに。かかとを踏んで履けるリバース構造を採用。ダメージ加工が施された「GGパターン」のキャンバス素材も魅力的。ローファー ¥170,500

グッチ クライアントサービス

TEL:0120-99-2177

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