「ローファースニーカー」と呼ばれる新しいタイプの靴が人気を集めている。革靴が持つ正統的な佇まいに、スニーカーのような快適な履き心地を融合させた、まさに現代のカジュアルシーンを象徴する一足だ。今回は、今後の進化にも期待が高まる“新世代の名品靴”を紹介する。
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ニューバランス名作、「1906L」が生んだローファースニーカーの新潮流
「ローファースニーカー」とは、革靴の正統的な佇まいにスニーカーの快適な履き心地を融合させた新カテゴリーの靴だ。これまでのスニーカーブームを経て、クラシックな革靴が再評価される中で、クラシックな佇まいを保ちながら機能性を備えたモデルが登場している。
先駆けとなったのが、ニューバランスの「1906L」。同社創業年を由来とする名作「1906」から派生し、シューレースなしのローファースタイルに仕上げた本作は、ランウェイ発表直後に即完売するほど注目を集めた。複雑なオーバーレイデザインやテクノロジーを継承しつつ、2025年11月にはクロコダイル型押しの最新モデルも登場予定。正統と機能が融合した、現代にふさわしい名品ローファーである。
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最強の防寒仕様。ザ・ノース・フェイスの“ヌプシ ローファー”
ローファースニーカーの進化は防寒分野にも及ぶ。ザ・ノース・フェイスがウィンターシューズの代名詞「ヌプシ ブーティ」から派生させた「ヌプシ ローファー」は、保温性と軽量性を両立させた防寒仕様のローファースニーカーだ。
同ブランドは1960年代に米国で創業し、アウトドアウエアやギアで世界的な人気を誇るが、近年はフットウェアにも技術を注いでいる。新作はリサイクルポリエステルやスエード素材のアッパーに、濡れても保温性を維持する「THERMOBALL ECOインサレーション」を封入。軽量EVAミッドソールと高いグリップ力のラバーアウトソールにより、タウンからアウトドアまで安定した履き心地を実現する。老舗ブランドによる秋冬の新定番として注目の一足だ。
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スポーツサンダルをルーツに持つ、シャカ全天候型な一足
スポーツサンダルをルーツに持つシャカは、“全天候型”ローファースニーカーを提案している。同連載では2025年夏のスポーツサンダル特集でも注目されたこのブランドは、南アフリカ発祥で、日本では2013年にブランド権利を取得して復活。
従来のアウトドア×ファッションに「旅」をテーマに加え、歩行時の快適性を追求するためEXTRALIGHT社と共同開発したソールを採用したシリーズを展開。その延長線上に登場したのが「BLK METEOR LOAFER SXL」だ。アッパー裏面に防水フィルムを備えた全天候仕様で、異素材ミックスのデザインも個性的。リサイクルチップ入りソールは軽量性・クッション性・グリップ性を兼ね備え、旅先のどんなシーンでも活躍する一足となっている。
