スイスの雪が販売の鍵を握る。スウォッチ×オメガの新作時計「コールドムーン」が描く、唯一無二の雪物語

  • 文:倉持佑次
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12月5日、満月の日に発売される「ミッション トゥ アースフェイズ - ムーンシャイン ゴールド コールド ムーン」。ムーンフェイズ部分にレーザー加工で刻まれた雪の結晶は、すべて異なるデザインだ。しかも販売条件が面白い。翌日以降はスイスで雪が降っている時しか買えないという。

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なぜ、この時計は「スイスで雪が降る日」にしか買えないのか? その答えは、満月に刻まれた、ある秘密にある。

自然界に同じものは二つとして存在しない。雪の結晶がそうであるように、スウォッチとオメガのコラボレーションから生まれた新作タイムピースもまた、唯一無二の個性を宿している。

「ミッション トゥ アースフェイズ - ムーンシャイン ゴールド コールド ムーン」は、12月5日のコールドムーン(12月の満月の呼び名)に合わせて登場する。最大の特徴は、ムーンフェイズ表示にレーザー加工で施された雪の結晶のデザインだ。その一つひとつが異なる形状を持ち、自然が生み出す造形美の多様性を腕元に再現している。

冬景色を思わせるホワイトを基調とした文字盤には、スウォッチのイノベーションであるアースフェイズと、オメガのムーンシャイン ゴールドをあしらったムーンフェイズ表示が配される。9時位置にはスヌーピーのイラストが控え、今回は雪をテーマにしたアレンジで解釈された。煌めくダークブルーのムーンフェイズディスクには、ムーンシャイン ゴールドでコーティングされた2つの満月が浮かび、星空を背景にした地球を描くアースフェイズ表示がロマンティックな世界観を演出する。

バイオセラミック ムーンスウォッチコレクションの一員として、このタイムピースもスウォッチの特許取得済みバイオセラミック製だ。非対称的なケースや「ドットオーバー90」の名高いタキメータースケールなど、オメガの伝説的なスピードマスター ムーンウォッチから受け継いだアイコニックな要素を随所に備えている。42㎜のケースはホワイトで統一され、ネイビーブルーのマーカーを配したベゼルがアクセントを添える。ホワイトラバーのベルクロストラップも軽快な印象だ。

興味深いのは販売方法だろう。2025年12月5日のコールドムーンの満月から2026年3月20日の春分まで、世界中のスウォッチストアで展開されるが、12月6日以降はスイスで雪が降っている時のみ購入可能という条件が付く。雪の結晶を見たことのない国の人々も、次の降雪を心待ちにすることになる。自然現象と連動した販売戦略は、時計そのものが持つ唯一性をさらに際立たせる仕掛けだ。

冬の魔法を閉じ込めた特別なタイムピース。その入手には、少しばかりの運も必要になりそうだ。

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ミッション トゥ アースフェイズ - ムーンシャイン ゴールド コールド ムーン/クオーツ、バイオセラミックケース、ケース径42㎜、ラバーストラップ、3気圧防水。¥57,200
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左にアースフェイズ、右にムーンフェイズを配した文字盤レイアウト。星空を背景にした地球と、ムーンシャイン ゴールドの2つの満月が天体の動きを伝える。9時位置には月面に座るスヌーピーと親友のウッドストックの姿が描かれる。
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地球を描いたバッテリーカバーと「I BEAT EVERYBODY…」のメッセージ。ケースバックにはミッションステートメントが刻まれ、ベルクロストラップには雪の結晶を思わせるテクスチャーが浮かぶ。
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暗闇で浮かび上がるスーパールミノバのグリーン発光。時針、分針、インデックスが視認性を確保する。スヌーピーの傍らには、UVライトを当てた時だけ青く浮かび上がるフレーズが。

スウォッチ グループ ジャパン

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