深海で生き延びるため、ハンマーヘッドシャークが進化を遂げたように、ユリス・ナルダンもまた深い歴史の中で航海士を支えるための革新を重ねてきた。そんな両者の軌跡が交差する新作「ダイバー ハンマーヘッドシャーク」は、次世代ダイバーズウォッチの新たな指標となる。

かつて世界各国の海軍が、航海に不可欠な正確な時を知るために頼りしたのが、あるマリンクロノメーターだった。その卓越した精度と堅牢な機能美は瞬く間に名がとどろき、国境や大陸を越え称賛されることになる。その名もユリス・ナルダン。創業から180年近くが経ったいまもなお、スイスを代表する高精度な機械式時計ブランドとして確固たる地位を築く。
同ブランドはこれまで、その偉大な功績をたたえるに相応しい題材としグレートホワイトシャーク(ホオジロザメ)をはじめレモンシャーク、ブルーシャーク(ヨシキリザメ)と、名だたる海の覇者たちをモデルに“シャークライン”を発表してきた。そして今回の新作では、雄大なハンマーヘッドシャークをモチーフに採用。現代のラグジュアリーウォッチの新たな在り方を提示する意欲作でもある。

シュモクザメの異名を持つハンマーヘッドは、両目が広がった特徴的な頭部で、深海の中でも広範囲を見渡し、獲物を的確に捉える。彼らは浅瀬から深海へと進化の場を移し、長い時間をかけてその姿を研ぎ澄ませてきた。本モデルに投影されているのは、まさにその“環境に適応しながら美しさと機能を両立させる”進化の哲学。
たとえば、美しさと機能の両立を象徴するのが、文字盤のデザインだ。ブルーのサンドブラスト加工が施されたその表面は、深海の蒼と、海底に広がる砂のざらつきを思わせ、豊かな海の情景を想起させる。6時位置には、夜光塗料を塗布した秒針を備えたスモールセコンドが配され、深く暗い海の中でも、正確な時刻を表示できる。
他にもブルーPVDで加工された錆びにくいチタン製ケースや信頼の300m防水、そしてユリス・ナルダンの革新的な耐磁性、潤滑不要なシリコン技術を兼備する自社製ムーブメント「UN-118」など、ダイバーズヘリテージの精神もしっかりと息づいている。

さらにユリス・ナルダンは現在、「1% for the Planet」に参加し、売上の1%を海洋保護団体に寄付している。製品の裏にあるこの取り組みは、ブランドが「美しい未来のためになにができるか」を問い続けているラグジュアリーブラントとしての進化の証しでもある。
ハンマーヘッドシャークをテーマに掲げた「ダイバー ハンマーヘッドシャーク」は、伝統と革新、性能と美意識、これらすべてが見事に調和した。裏蓋に刻印されているハンマーヘッドシャークは単なるデザインではない。それは人と生き物、これからのラグジュアリー時計のあり方を提示する象徴でもあるのだ。

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