ピッツァに向き合う人々を追った、さまざまなライフストーリー

  • 文:印南敦史(作家/書評家)

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【Penが選んだ、今月の読むべき1冊】
『ピッツァ職人』

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井川直子 著 ミシマ社 ¥2,200

16歳の時にナポリピッツァを知り、17歳で地元の福井を出て東京のピッツェリアで働くことに。そして急速に大きくなる「実際にナポリで働きたい」という思いを叶えるべく、18歳にして単身で旅立つ――。若さゆえの行動力で成功を勝ち取った、吉祥寺「ピッツェリアGG」の中村拓巳を中心に据え、複数のピッツァ職人たちのプロセスを投影したノンフィクション。広い視野でていねいに取材がなされているため、「ピッツァ」を切り口としながらも人間としての生きざまそのものが浮かび上がってくる。

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※この記事はPen 2023年8月号より再編集した記事です。