言葉の感度を研ぎ澄ませば、この世はこんなにも面白い!

  • 文:瀧 晴巳(フリーライター)
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【Penが選んだ、今月の読むべき1冊】
『彗星交叉点』

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穂村 弘 著 筑摩書房 ¥1,540

現代短歌の鬼才・穂村弘は、エッセイも抜群に面白い。最新刊のサブタイトルは「偶然性による結果的ポエムの考察」。言った本人が意図したわけではないのに、ふとした会話が詩の断片に聴こえてくることがある。日常の中に潜むそんな瞬間をスルーできない。この人は言葉の目利きなのだ。死に際の最期の言葉はなんと言うのが正解か。キャッチセールスに捕まって、とっさに思いついた偽名は……。狙っていないからこそ生まれるシュールな面白さに爆笑必至。読むほどに言葉の感度が研ぎ澄まされること間違いなし。

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※この記事はPen 2023年7月号より再編集した記事です。