ナチュラルで素直に響く、圧倒的高音質のサウンドバー

  • イラスト:信濃八太郎
  • 編集:一ノ瀬 伸
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〈スピーカー〉
SENNHEISER AMBEO Soundbar│Plus(ゼンハイザー アンビオ サウンドバー│プラス)

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「AMBEO Soundbar | Plus」はデバイス単体で7.1.4chを実現するサウンドバー。映画やスポーツ観戦などで高い臨場感、没入感を楽しめる。¥242,000前後(市場想定価格)

薄型の液晶や有機ELテレビは音が悪い。小さなスピーカー、薄いボディで音がいいはずはない。それを救うのがサウンドバー。横長のキャビネットに複数のスピーカーを搭載し、流行のドルビーアトモスなど立体音声も再生するアクティブスピーカーだ。

筆者は最近、専門誌で国内外のサウンドバー22機種を試聴するテスト企画に参加した。その中で圧倒的な高音質を聴かせたのが、ゼンハイザーの「アンビオ サウンドバー|プラス」だった。スピーカーを合計9基搭載し、7・1・4ch(平面7+サブウーファー1、上方4)再生を謳っている。

まず基本音質に感心。一般にサウンドバーは、「映画音声の迫力再生」が最大の目的で、迫力系の強調音になりがちだ。ところが本機はそうした誇張感は少なく、ナチュラルで素直な音なのだ。2チャンネルのCD再生でも、音楽をきれいにバランスよく、細部までていねいに聴かせる。こんな高音質なサウンドバーは他にない。

本機の白眉は、世界的な研究機関フラウンホーファーと共同開発した立体音響技術「アンビオ」。スピーカーからビーム状に絞った音流を放出し、天井や壁に反射させ、室内空間に複数のバーチャルチャンネルを形成する。この手の仮想チャンネル生成技術は多くのサウンドバーが搭載しているが、その中でもアンベオは最上のパフォーマンスだ。ドルビーアトモスやDTS:X などの3D規格で制作されたコンテンツはもちろん、2チャンネル音源でも見事な立体音響が聴ける。それも不自然さが大変少ないのである。あるべき位置にきちんと音像が定位し、音場全体の臨場感が豊潤にして、密度や解像感が高い。上質な音と立体音響が得られる、貴重なサウンドバーだ。

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追加の機器を使うことなく、一台で上質な音を得られるのが魅力だ。使用する室内環境に合わせた立体音響空間をつくり出すセルフキャリブレーション機能を備える。

麻倉怜士

デジタルメディア評論家。デジタルシーン全般の動向を常に見据える。著書に『高音質保証! 麻倉式PCオーディオ』(アスキー新書)、『パナソニックの3D大戦略』(日経BP社)などがある。

問い合わせ先/ゼンハイザー サービス& サポート
https:/ / ja-jp.sennheiser.com/service-support

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※この記事はPen 2023年8月号より再編集した記事です。