サグラダ・ファミリア聖堂の完成までもう少し!? 大プロジェクトの秘密に迫る

  • 文:青野尚子(アートライター)

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完成までもう少し!? 大プロジェクトの秘密に迫る

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サグラダ・ファミリア聖堂内観 ⒸFundació Junta Constructora del Temple Expiatori de la Sagrada Família

工事が始まって140年あまり、ようやく完成が見えてきたサグラダ・ファミリア聖堂。ガウディのライフワークとなったその大作にスポットを当てた展覧会が開かれる。

サグラダ・ファミリア聖堂はフランシスコ・デ・パウラ・ビリャールの設計で1882年に着工する。が、建設委員との対立からビリャールは辞任、翌83年に当時31歳だった無名のガウディが2代目の建築家として就任する。ガウディは当初、10年もあれば完成すると考えていたという。しかし工事は長引き、一時は資金不足に陥る。ガウディは資産家らを訪ねて献金を募り、その危機を乗り越えた。着任から40年以上たった1925年にはサグラダ・ファミリア聖堂内の仕事場に住み込み、文字通り生活のすべてをこの聖堂の建設に捧げる。しかし翌年、彼が交通事故で世を去った時には「降誕の正面」の一部や「ベルナベの塔」など、ごく一部しか完成していなかった。

さらに36年にスペイン内戦が勃発、多くのスケッチや図面、模型などが失われてしまう。建設は懸垂曲線の実験模型など残されたわずかな資料と、そのときどきの建築家たちの推測によって進められてきた。300年はかかるのでは、とも言われていた工事がスピードアップしたのは80年代からコンクリートが使われるようになったこと、コンピュータなどの先端技術によって設計と施工の連動がよりスムーズになったことが影響している。

本展では100 点を超える図面、模型、写真、資料、最新の高精細映像やドローン映像を展示。ローマの聖ピエトロ大聖堂もブラマンテやミケランジェロらが関わり、1世紀半をかけて完成した。サグラダ・ファミリア聖堂も完成したら地元の人は少し寂しく感じるかもしれない。残り少ないと思われる建設風景を楽しむためにも訪れたい展覧会だ。

『ガウディとサグラダ・ファミリア展』

期間:6/13~9/10
会場:東京国立近代美術館
TEL:050-5541-8600(ハローダイヤル)
開館時間:10時~17時(金、土は20時まで) ※入場は閉館の30分前まで
休館日:月曜日(7/17は開館)、7/18
料金:一般¥2,200
https://gaudi2023-24.jp
※滋賀、愛知へ巡回予定

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※この記事はPen 2023年7月号より再編集した記事です。