プロ直伝! 具材の力を取り入れた、冬に食べたいカレーレシピ

  • 写真:小野広幸
  • 文:北條芽衣
  • スタイリング:廣松真理子

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根菜や豆、脂身などから、優しい味わいをじっくり引き出して。素朴なカレーは、調理段階から心身を解きほぐしてくれる。今回は、料理研究家の渡辺玲さんと「按田餃子」店主の按田優子さんに、冬にぴったりのカレーレシピを教えてもらった。

〜渡辺玲さん考案〜

大根とサツマイモの北インド風カレー

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スープも肉も使わないのに、深みのある仕上がりに。大根からしみ出る旨味やサツマイモのほくほくした甘みが、スパイスによって引き出され、食べごたえも十分だ。肉派は、根菜のどちらかを鶏の腿肉1枚分に替えてもおいしい。

<材料(4人分)>

大根(いちょう切り)…200ℊ
サツマイモ(ひと口大)…200ℊ
玉ネギ(みじん切り)…1個分
ニンニク(すりおろし)…1片分
ショウガ(すりおろし)…ニンニクと同量
トマトの水煮缶(ダイスカットのもの)…1カップ
クミンシード…小さじ1
パクチー(みじん切り)…お好みで
サラダ油…大さじ3
水…1カップ

A
ガラムマサラ…小さじ1
カイエンペッパー…小さじ1/2
ターメリック…小さじ1/4
塩…小さじ2

<作り方>

1.厚手の鍋にサラダ油とクミンシードを入れて炒め、香りが立ったら玉ネギを加えて炒める。少し色づいたら弱火にし、ニンニクとショウガを加えて炒め合わせる。

2.1にトマトの水煮を加えて混ぜ、Aと水を順に加え、混ぜながら沸騰させる。

3.さらに大根とサツマイモを加え、1分ほど煮たら、水(分量外)をひたひたまで加える。蓋をして、弱めの中火で時折、かき混ぜながら10分ほど煮る。

4.野菜に火が通ったら蓋を取り、少し火を強めて3分ほど煮込む。器に盛り、好みでパクチーを散らす。

◎POINT

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ベジカレーは通年楽しめる。旬の野菜に置き換えて、夏ならオクラ、冬瓜、ピーマンを。

簡単バターチキンカレー

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代表的なインドカレーのひとつ、「バターチキンカレー」をいとも簡単に再現。味つけも夏ならカイエンヌペッパーを増やして辛く仕上げたり、冬なら生クリームを増やすなど、アレンジも自由自在。バターのコクがじんわりと広がる旨さだ。

<材料(4人分)>

鶏の腿肉(皮なし)…400g

A
ターメリック…小さじ1/4
ガラムマサラ(マリネ用)…小さじ1
トマトの水煮缶(ダイスカットのもの)…2カップ
ニンニク(すりおろし)…1片分
ショウガ(すりおろし)…ニンニクと同量
ショウガ(みじん切り、仕上げ用)…大さじ1
生クリーム…50ℊ
カイエンヌペッパー…小さじ1/4
ガラムマサラ(仕上げ用)…小さじ1
パクチー(みじん切り)…大さじ2
バター…20ℊ
塩…小さじ2
水…1/2カップ

<作り方>

1.鶏肉はひと口大に切り、Aをもみ込んで、最低10分、できれば1時間ほどおいておく。

2.トマトの水煮と水を、ハンドミキサーで撹拌する。

3.厚手の鍋にバターを入れて中火にかけ、ニンニクとショウガのすりおろしを入れて炒める。2を加え、強めの中火で沸騰させる。1の鶏肉に、塩、カイエンヌペッパーを加えて中火で10分ほど煮込み、鶏肉に火を通す。

4.仕上げ用のガラムマサラとショウガのみじん切りを加え、1分ほど煮たら、生クリームを回し入れる。器に盛り、パクチーを散らす。

◎POINT

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皮なしを使うのがインド式。脂質が少ないのでさっぱり仕上がり、下味がよくしみ込む。

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渡辺 玲●料理研究家。東京都生まれ。カレー中心の料理研究家。クッキングスタジオ「サザンスパイス」主宰。タイ・ベトナム・インド料理の研究家で組んだユニット「ヤミーズディッシュ」の一員。つくりやすいレシピに定評あり。

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〜按田優子さん考案〜

小豆のカレー

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ドロドロに煮込んだ煮豆のような、インドではポピュラーなカレー。ご飯よりはチャパティやナンなどの主食が似合う。初のインド旅行で出合った頃は、好きすぎて1カ月間、毎日食べていたという按田さん溺愛の一品。ぜひ試してほしい。

<材料(4人分)>

小豆…1/2カップ
玉ネギ(せん切り)…1/4個
クミンシード…小さじ1
バター(できれば発酵バター)…大さじ2
塩…小さじ1
水…適量
ショウガ(せん切り)…大さじ1

<作り方>

1.鍋に小豆とたっぷりの水を入れて強火にかける。沸騰してきたら10分ほどグラグラさせた後でゆでこぼし、小豆の5倍くらいの水を入れ、蓋をして1時間くらいゆでる。途中、小豆が水面から出ないように適宜、水を足し、均一にやわらかくなるまでゆでる。決してかき混ぜないこと。

2.小豆が完全にやわらかくなったら玉ネギを加え、10分ほど煮る。田舎汁粉のような状態になったら、塩、クミンシード、バターを加え、味を調える。

3.器に盛り、ショウガをのせる。

◎POINT

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小豆の活躍する季節ゆえ、多めにゆでてもいい。水に浸す時間は、6時間程度で十分。

インゲンと豚肉のカレー

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スパイスのパワーで豚の脂がおいしくなるから、バラなど脂多めの肉がお薦め。ドライカレーのように汁気が少ないので、大皿に盛って、他のおかずと一緒に、めいめいが取り分ける“東南アジア屋台スタイル”で供するのも楽しい。

<材料(2人分)>

豚バラ肉(1㎝角に)…100ℊ
サヤインゲン(幅1㎝に)…100ℊ
ニンニク(粗みじん切り)…3片分
ショウガ(粗みじん切り)…1片分
ターメリック(なければカレー粉)…小さじ1
クミンシード…小さじ1/2
青唐辛子…お好みで
魚醤…小さじ1/2
塩…小さじ1/2

<作り方>

1.フライパンに豚肉を入れて蓋をし、弱火にかける。ときどき混ぜながら、油が出て、色づいてきたらサヤインゲン、ニンニク、ショウガ、好みで青唐辛子をのせ、蓋をして蒸し焼き状態にする。決してかき混ぜないこと。

2.5分ほどしたら塩、ターメリック、クミンシードを加え、全体を混ぜる。魚醤を加えて仕上げる。

◎POINT

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サヤインゲンは小さなキューブ状に刻むと、ご飯と一緒に食べやすくなる。

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按田優子●「按田餃子」店主。1976年、東京都生まれ。「按田餃子」店主、ストック料理研究家。自家製乾物や調味料、スパイスにも造詣が深い。最近は年に数回、ペルーに渡り、ジャングル料理を研究中。著書に『冷蔵庫いらずのレシピ』(ワニブックス)など。

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※この記事はPen 2017年8/15号「365日 カレー天国。」特集より再編集した記事です。