私は料理研究家で、メディアの仕事が入らない限り、基本的に外に出ずに仕事をする。趣味も料理やお菓子づくりなので、仕事がなくてもずっとキッチンに籠りがちだ。
かといって、インドア派かといわれるとそうでもない。小さい頃から運動が好きで、高校時代は持久走でずっといちばんだったし、水泳も、バドミントンもする。
ランニングはいまでも続けており、昨年コロナ禍で在宅が続いた月は月間350km以上走った時期もあった。
昨年、走りまくっていた時期にランニングに飽きて、もっと違うトレーニング方法を求め、姉と近くの山に登りに行った。
そして、それがきっかけで山登りにハマってしまったのだ。
小さい頃は山登りは大っ嫌いだった。疲れるし、荷物重いし。
ところが、18才の時より10kgほど体重が軽くなり、脚力も上がった私はロードでは味わえない負荷やトレーニングを積めることに喜びを感じ、自然に包まれて心をリラックスできる山登りに完全に魅了されてしまった。
さらに、その時カレー弁当をつくって持って行き、山頂で食べたのが至福だったのだ!
澄んだ山の空気に広がるスパイスの香りと、疲れた身体に染みわたるカレー。あれは日常では味わえないご褒美カレーだ。
いまでも休みが取れた日に山登りに出かける。山道も途中は走りたいので荷物はできるだけ軽くしつつも、カレー弁当は欠かさない。
登山時のカレー弁当のつくり方の極意は、
① 汁系カレーを下に、②容器いっぱいに詰めること
だ。基本的に以下のような順で容器いっぱいに詰めれば、汁が漏れることはない。
---蓋---
スパイス副菜
ごはん
ドライカレー
ごはん
汁系カレー
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また、カレーの汁を吸った米がグラデーションとなってとてつもなくおいしい。
なお、山はトイレが少ないので辛味を控えめに、消化しやすいように米、豆、野菜を中心にする。
10月も絶好の登山シーズンなので、暇さえあれば山に赴こうと思っている。
私は昨年から登山を始めたばかりの初心者なので、登山技術や体力、そして山カレーもまだまだ進化しそうである。