革新的か、伝統的か。レザーを編み込んだ「ベルルッティ」...

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Vol.25 写真:安達紗希子(CROSSOVER) 文:今野 壘

革新的か、伝統的か。レザーを編み込んだ「ベルルッティ」の新作ニット

メゾンが誇るシューズの着色技法、パティーヌから着想を得て、新たな解釈で表現されたクリス・ヴァン・アッシュによるセカンドシーズン。ポップで上品な色彩は、ハイセンスそのもの。¥326,000(税抜)

木工を生業とする指物師だったイタリア人、アレッサンドロ・ベルルッティが旅の果てに辿り着いたパリで靴工房を開いたのが1895年のこと。実に124年もの歴史をもつ不動の名門ですが、そのプレタポルテはまだ丸8年と、意外にも浅め。にもかかわらず、メゾンの伝統を確かに感じさせる1着です。クリス・ヴァン・アッシュがクリエイティブディレクターに就任し、2回目のコレクション発表となったこの秋冬。イタリア北部の都市、フェラーラにあるメゾンのファクトリーにて職人たちが使っている古い大理石のテーブルを見たクリスが感銘を受け、そこに紐付けたマルチカラーが、このニットのキーパレットになっています。象徴的な配色を落とし込んだクルーネックニット、特筆すべきはその素材。目を引く肩周りのマルチカラーは、上質なナッパレザーの革紐が編み込まれたもので、すべてが手作業によるもの。マケドニア共和国、オフリドにある小さな街で、熟練した職人たちがていねいに1着1着を生産しています。ショーではレザーだけでできたニットも登場し、革紐の使用量はなんと1000mにも及んだそう。実際に店頭に並ぶのはそのエッセンスをしっかりと汲みつつ、なめらかな肌触りのラムウールをベースに使い、見た目と着心地を軽やかにした、デイリーユースに適したモデルです。クリスの就任によって新たな風が吹き込んだフランスの老舗。しかし、レザーへの圧倒的な造詣の深さ、そして柔軟な発想は、確かに124年前から変わらず、このメゾンの根底にあるものです。

ボディのベースとなっているのは、肉厚でも肌触りのいいスーパーファインラムウール。凹凸のはっきりとしたリブ編みに、イタリア産のレザーの多色使いがよく映える、遊び心たっぷりのデザイン。

近くで見ると、さらにその色彩の豊かさが顕著に。キメの細かいレザーの質感と、網目の美しさが際立っている。実際に袖を通すと、意外と着心地に違和感がないのも驚き。

ベルルッティ「クルーネックニット」
【価格】¥326,000(税抜)
【素材】ウール、カーフ
【問い合わせ先】ベルルッティ・インフォメーション・デスク
TEL:0120-203-718
革新的か、伝統的か。レザーを編み込んだ「ベルルッティ」...