ソロ作限定でセレクト! 横山剣、かせきさいだぁ、大和田俊之らが選ぶ、大...

ソロ作限定でセレクト! 横山剣、かせきさいだぁ、大和田俊之らが選ぶ、大滝楽曲のMY BEST 3(後編)

文:力石恒元

横山 剣(クレイジーケンバンド)●ミュージシャン。1960年、神奈川県生まれ。98年にアルバム『PUNCH!PUNCH!PUNCH!』でクレイジーケンバンドとしてデビュー。横山剣を中心にロック、ソウル、ファンク、歌謡曲などを織り交ぜた雑食性のあるサウンドを展開する。2020年には、記念すべき20枚目のアルバム『NOW』をリリースし、15年ぶりの日本武道館公演を開催した。

中高生の頃に眠気を押して聴き入っていた、大滝詠一がパーソナリティを務めるラジオ関東の音楽番組『ゴー!ゴー!ナイアガラ』。これが、横山剣にとって大滝ワールドの原体験だ。

「深夜の放送が終わると『あれは幻だったんだろうか?』と思うぐらい夢うつつの状態になっていて。大滝さんの声を聴くと、甘美な妄想楽園のような世界に包まれるんです。それが大滝さんの曲に惹かれる理由かもしれない」

そんな、幻のようで不思議な存在の大滝に触れたエピソードを一つ披露。大滝らしいこだわりや信念に裏打ちされた世界観が伝わってくる。

「ある日、一緒に歩いていた音楽評論家の湯浅学さんのもとに、巨大なキャデラックがスーッと近づいてきて、運転しているサングラスの男性が話し始めて。後で尋ねたらその人が大滝さんでした。彼がキャデラックに乗っているのは音響がいいから、という理由にシビれて、僕もまねしてすぐにキャデラックを買ったんですよ!」

いつの時代も渾々と湧き続ける大滝の魅力。それはまさに、はっきりと捉えることができないが、感性に直接訴えかけるサウンドや世界観によるものに違いない。横山は「自分の脳内にエフェクトがかかる、音響的なマジックのような感じ」と表現する。

「僕の中で真っ先に頭に浮かぶのが、ナイアガラ・フォーリン・スターズの『レッツ・オンド・アゲン』。“あの世感”と言いますか、得体の知れない電波がビリビリビリーッときて、こんな音を発生させる大滝さんってやっぱり福生の宇宙人だ!って思ったわけです」

しかし、今回取り上げる曲はソロ限定。横山が近い感覚を得られる曲として、「この曲があったじゃないか!」とひらめいたのが、3位に選んだ「クリスマス音頭」だという。

続いて2位は、音の魔術師=大滝詠一と言葉の魔術師=松本隆が組むことで生まれる奇跡を体現した「雨のウェンズデイ」をセレクト。聴くと「素晴らしすぎて胸をかき乱される」と語る。

「1番の歌詞『wow wow We d nesday』を歌い終えた後のバート・バカラックの『Walk On By』的アレンジや、2、3番の『Wedne sday』の『day』に差しかかるメロディーとコードの関係性に、受け止め切れないぐらいの窒息感がある」

そして第1位は、1973年の三ツ矢サイダーのCMに使われた「Cider ’73 ’74 ’75」。横山が「CM音楽をつくりたい」と思うキッカケになった曲。

「『サイダーのように爽やかに』のナレーションの直前に入る『サイダー サイダー』というコーラスとメロディーから放射されるサイダーの泡のような爽やかさが、呼吸さえままならないほどキラキラした夏感を爆発させています」

たくさんの想い出をもつ横山が、大滝ソングを聴きたくなる時は──。

「ドライブ中が最高ですね! 特に、福生方面に行く時、脳内エフェクトを感じる。毎年、クレイジーケンバンドのツアーを福生の市民会館から始めていたので、そのたびにカーステで大滝さんの曲に浸ってましたよ」


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