【2026年秋に行くべき展覧会3選】北斎、レンブラント、軽井沢の現代アートまで。名画の見方が変わる注目展

  • 編集:Pen編集部
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日常から少し離れ、感性を磨く時間を持ちたくなる秋。今シーズンは、海を渡った江戸絵画の名品、西洋美術史に名を刻む巨匠の版画、そして自然と響き合う現代アートなど、多彩なアート体験が全国で待っている。今回はPen Onlineで紹介された話題の展覧会・美術館のなかから、この秋に訪れたい3つをセレクト。歴史をたどり、世界を知り、新たな表現と出会うアートの旅へ出かけたい。

1.海を越えて里帰りした江戸絵画に出会う
「大英博物館日本美術コレクション展 百花繚乱 〜海を越えた江戸絵画〜」(東京都美術館)

9febd63fe5406d1f5226124003b526a6df6e2155 (1).jpeg左:狩野宗眼重信『秋冬花鳥図襖』 桃山時代末〜江戸時代初(17世紀初) 大英博物館蔵 右:狩野宗眼重信『春景花鳥図襖』 桃山時代末〜江戸時代初(17世紀初) 個人蔵
宮越家とは青森県中泊町尾別に所在する、江戸時代から続く旧家。離れ「詩夢庵」とは、『春景花鳥図襖』などを購入した9代目・宮越正治が、夫人イハのために建てて贈ったもの。

世界屈指のコレクションを誇る大英博物館。その所蔵品のなかから、日本美術の名品が集結した展覧会が東京都美術館で開催されている。最大の見どころは、日本、英国、米国に分散していた狩野派の襖絵が約150年ぶりに再会を果たしたこと。時代の流れに翻弄されながら世界各地へ渡った作品が、再び同じ空間に並ぶ光景は圧巻だ。さらに、喜多川歌麿の肉筆画《文読む遊女》や、葛飾北斎の希少な版下絵も公開。海外のコレクターや研究者たちによって守られ、受け継がれてきた日本美術の豊かさをあらためて実感できる。江戸の画家たちが生み出した美意識が、なぜ世界を魅了し続けるのか。その答えを探しに行きたい展覧会だ。

東京都美術館開館100周年記念『大英博物館日本美術コレクション 百花繚乱~海を越えた江戸絵画』をもっと知る

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2.版画という表現を革新した巨匠の世界
「版画家レンブラント 挑戦、継承、インパクト」(国立西洋美術館)

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レンブラント・ハルメンスゾーン・ファン・レイン『旅回りの楽師たち』 1635年頃 レンブラント・ハウス美術館

レンブラントといえば油彩画の巨匠として知られるが、本展が光を当てるのは版画家としての側面だ。アムステルダムのレンブラント・ハウス美術館との共同企画により、約130点の作品が集結している。展示では、レンブラントがエッチングという技法で切り拓いた表現の可能性を紹介。自由な線描やドラマティックな陰影表現は、後世のゴヤやピカソらにも影響を与えたという。宗教画や肖像画だけでなく、市井の人々を描いた作品からは、人間への深いまなざしも感じられる。油彩画家という既成のイメージを超えた、新たなレンブラント像に出会える展覧会だ。

『版画家レンブラント 挑戦、継承、インパクト』をもっと知る

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3.軽井沢で体験する、現代アートと自然の共鳴
リオープンしたセゾン現代美術館

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庭園にもイサム・ノグチ他、15点以上の作品を屋外展示。撮影:加藤健

1981年の開館以来、日本の現代アートシーンを牽引してきたセゾン現代美術館が、改修を経て新たなスタートを切った。45周年を迎えた今年、その存在感はいっそう高まっている。浅間山を望む豊かな自然の中に佇む美術館では、マーク・ロスコやジャクソン・ポロック、鴻池朋子ら国内外の作家による作品を展示。約800点に及ぶコレクションから厳選された作品が並ぶ。特徴的なのは、作品名や作家名を極力排した展示空間。知識から入るのではなく、まずは作品そのものと向き合い、自分自身の感覚で受け止めることができる。庭園を散策しながらアートに触れる時間は、都市の美術館では味わえない体験だ。作品と自然、建築と風景がゆるやかに溶け合う空間で、現代アートの新たな魅力を発見したい。

セゾン現代美術館をもっと知る

海を渡った江戸の名品、西洋美術史を変えた版画表現、そして軽井沢で出会う現代アート。今回紹介した3つに共通するのは、時代や国境を越えて受け継がれる「創造の力」だ。過去の傑作に学び、巨匠の挑戦に触れ、現代の表現に出会う。この秋は、美しいものと向き合う時間をつくり、あらためてアートの奥深さを味わってみてはいかがだろうか。