山口県岩国市、瀬戸内海に面する黒磯地区。今年4月、約10ヘクタールにおよぶ旧岩国医療センター跡地に、公共複合施設「いこいと学びの交流テラス」が誕生した。
市内の公共施設を集約し、入浴施設や多目的ホールを備える「福祉センター」と、科学体験や学習の場となる「科学センター」を核に整備。災害ボランティアセンターの拠点としての役割も担う。
設計は、光井純アンドアソシエーツ建築設計事務所+オオバ共同企業体が手掛けた。背後には山並み、眼前に瀬戸内海が広がる恵まれた環境を活かし、建築とランドスケープを一体的に計画。春分・秋分の日の出方向を建物の軸とし、その中心に開放的な中央ギャラリーを配置した。最大20mの高低差を持つ地形に寄り添うように、中央ギャラリーの周囲に6つのフロアが段状に展開する。高窓や4つの中庭から自然光が注ぐギャラリーを介して、ふたつのセンターは緩やかにつながる。利用者は広大な施設を回遊しながら、山や海の風景をさまざまな角度から楽しむことができる。
広大な外構には、屋外展示や自然観察池、芝生広場などを設け、敷地全体を学びのフィールドとして構成した。
自然や風景そのものを教材とする多様な居場所が、人と自然、学びと福祉を結びつけ、地域に寄り添う新たな公共建築のあり方を示している。
いこいと学びの交流テラス
山口県岩国市黒磯町2-9-1
開場時間:9時〜22時(入浴施設は11時〜20時、最終受付19時30分)
休館日:月(祝日の場合は開館、翌平日休、入浴施設は月・木)
www.city.iwakuni.lg.jp
1995年設立。街と建築のデザインを通した社会貢献を掲げ、都市・建築デザインを国内外で展開する。近作にHARUMI FLAGなど多数。





