【今週のアート記事ベスト3】見逃せない『大ゴッホ展』に箱根で味わう草間彌生、本屋が地方で開いた“百貨店”まで、最新のアートトピックを一挙紹介!

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    20年ぶりに来日した大注目の『大ゴッホ展』に、夏に箱根で味わう草間彌生、本屋が地方で開いた100しか商品がない“百貨店”まで、今注目の最新アート記事3本をお届け。

    第3位  【本屋が百貨店を企画した理由】森岡督行が挑む“100商品だけの店”「寒河江百貨店」とは?

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    森岡督行(もりおか・よしゆき)⚫︎森岡書店店主、東北芸術工科大学客員教授、文筆家。1974年、山形県寒河江市生まれ。神保町の古書店勤務を経て、2006年に茅場町で森岡書店を創業。2015年、銀座に移転し、その週にセレクトした1冊の本を販売し、その本に関連する展覧会を開催する営業形態に転換。書店を経営する傍ら、展覧会のキュレーションなどにも携わる。著書に『800日間銀座一周』(文春文庫)、『ショートケーキを許す』(雷鳥社)など。GINZA SIX Podcast「銀座は夜の6時」ではパーソナリティーを担当している。

    山形県寒河江市の商業ビル、フローラ・SAGAの2階に、「寒河江百貨店」がオープンした。そのプランニングに携わったのは、寒河江市出身で、「1冊の本を売る書店」をコンセプトとする東京・銀座の「森岡書店」店主の森岡督行だ。唯一無二の百貨店オープンに至った経緯と今後の展望について、現地でインタビューを行った。

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    ミニマルな空間に、福岡県の杉工場が製造したテーブルなどの什器に商品が並ぶ。左のテーブルに置かれたのは、シェイカー教の伝統を受け継いだ、5サイズがセットになった入れ子式のオーバルボックス。¥66,000(1セット)

    寒河江百貨店のインタビューをもっと見る

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    第2位 【草間彌生の巨大な石の南瓜】箱根に新公開、彫刻の森美術館で巡る初夏のアート旅

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    ニキ・ド・サン・ファール『ミス・ブラック・パワー』 1968年 FRPで作られた巨大な女性像のシリーズの「ナナ」。この作品もそのひとつ。画像提供:彫刻の森美術館

    草間彌生による数少ない石彫作品『われは南瓜』が、神奈川県箱根町の彫刻の森美術館にて新たに公開されている。緑豊かな屋外展示場に佇むその姿は、風景と美しく響き合いながら、草間作品ならではの強い存在感を放っている。『われは南瓜』を手がかりに、彫刻と自然が共存する彫刻の森美術館の見どころを巡りたい。

    水玉のモザイクタイルが彩る、『われは南瓜』の新たな展示エリア

    箱根湯本駅から登山電車に揺られること約40分。山あいを縫うように走る列車が小涌谷を過ぎると、車窓の右手に、なだらかな丘に彫刻が点在する風景が現れる。1969年に開館した彫刻の森美術館は、日本初の野外美術館。約7万㎡におよぶ広大な屋外展示場には、オーギュスト・ロダン、ヘンリー・ムーア、ジョアン・ミロなど、近・現代美術を代表する作家たちの作品約120点が常設展示されている。

    エントランスを抜け、円形広場へと歩みを進めれば、目前には箱根の山々の連なる雄大なパノラマが広がる。今回、新たに『われは南瓜』が展示されたのは、ピカソ館の手前、カフェ(The Hakone Open-Air Mueum Café、2階は丸太広場 キトキ)に隣接するエリア。足元には鮮やかな水玉のモザイクタイルが敷き詰められ、周辺の植栽やランドスケープも作品に呼応するように整えられた。

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    草間彌生『われは南瓜』 2013年 ©YAYOI KUSAMA, Courtesy of Ota Fine Arts 

    草間彌生『われは南瓜』をもっと見る

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    第1位 【20年ぶり来日】ゴッホの名作『夜のカフェテラス』が上野へ、この夏必見の大展覧会|上野の森美術館

    ファン・ゴッホの前半生に焦点を当てた『大ゴッホ展 夜のカフェテラス』が、上野の森美術館にて開催されている。74点のすべての出品作は、オランダが誇るクレラー=ミュラー美術館のコレクション。ファン・ゴッホの作品約60点に加え、彼が影響を受けたハーグ派や印象派の作品も並ぶ。画家がいかにして「ゴッホ」になったのか。その問いを解く鍵が、この夏、東京に集まっている。

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    フィンセント・ファン・ゴッホ『夜のカフェテラス(フォルム広場)』 1888年9月16日頃 クレラー=ミュラー美術館© Collection Kröller-Müller Museum, Otterlo, the Netherlands.

    約20年ぶりの来日、『夜のカフェテラス』の前に立つ

    約20年ぶりに来日を果たした『夜のカフェテラス(フォルム広場)』が圧倒的な輝きを放っている。アルルの中心フォルム広場で夜中に描かれた本作は、画家が愛読していたモーパッサンの小説「ベラミ」の冒頭、主人公が目にしたカフェの夜景がモデルとされている。テラスを照らす黄色いガス灯の灯りは、鮮やかなコバルトブルーの夜空に瞬く星々の美しさをいっそう際立たせている。

    何度も図版で目にした傑作といえども、リアルな画布の前に立つと気づきは尽きない。思いのほか絵具が厚く盛られたランプの灯りは、人々の集うテラスを煌々と照らし出す。しかし画家の視点はどこか奥まった位置にあるようで、会話すら聞こえてきそうなほど賑やかな光景を描きながら、静かな孤独感がそこはかとなく漂う。「そう、これは黒のない夜の絵だ」との言葉を記した画家の心中を自由に思いながら、絵の前にしばし佇んでみてほしい。

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    フィンセント・ファン・ゴッホ『自画像』 1887年4月~6月 クレラー=ミュラー美術館
    © Collection Kröller-Müller Museum, Otterlo, the Netherlands.

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