ベル&ロスから、新作「BR-05 グレー ミラー スティール」が登場した。ミラーポリッシュとサテン仕上げを巧みに組み合わせ、ステンレス・スチールという素材が持つ魅力を最大限に引き出した一本だ。世界限定250本で、ベル&ロス ブティック限定販売となる。 

このスペシャルエディションは、ベル&ロスが得意とするインストゥルメントウォッチのコンセプトをモダンに再解釈した作品だ。特筆すべきは、ダイヤル全体に施されたミラーポリッシュ仕上げ。文字盤のベース、インデックス、フランジがメタルの塊から彫り出されたかのような佇まいを見せ、無数の反射を放つ鏡へと変貌する。ポリッシュされた針は、鏡面に映る光の筋のように繊細に時を刻んでいく。

日付表示すら排した、究極のピュアデザイン

この腕時計の完成度を高めているのが、徹底したミニマリズムへの追求だ。クリエイティブ・ディレクターを務めるブルーノ・ベラミッシュは「単一素材、モノクローム、モノブロックの彫刻をイメージした、純粋かつ未来的なタイムピース」と表現する。その言葉通り、この時計には日付表示すらない。自動巻きムーブメント「BR-CAL.321-1」から日付機構を取り除くという決断は、純度を追求する姿勢の表れといえよう。

18世紀以来、ヴェネチアンミラーが壮麗さと権力の象徴であったように、ミラーポリッシュは高級時計仕上げの代名詞となってきた。金属の硬度ゆえに非常に要求が高いこの工程は、傷や変形を避けるために常に細心の注意を払う必要がある。「BR-05 グレー ミラー スティール」は、こうした時計仕上げの芸術を、現代アート、ハイテクノロジー、ジュエリーの美的コードと融合させた。

ケースサイズは40㎜、厚さ10.5㎜。54時間のパワーリザーブを備え、100m防水性能を誇る。ブレスレットは、ポリッシュとサテンを組み合わせたステンレス・スチールと、ブラックラバーストラップの2種類を用意。無機質な金属という印象を、洗練された輝きが魅力へと変えている。強さ、耐久性、力の象徴であるスチールが、ジュエリーのような洗練を腕元にもたらす一本だ。