
デザインはまるでタイムカプセルのようだ。 courtsy by BALMUDA
美しさや心地よさにこだわり続けてきたブランド「BALMUDA」からまた新たな提案だ。
AppleでCDO(最高デザイン責任者)を務めたSir Jony Ive(サー・ジョナサン・アイブ)が率いるクリエイティブ集団「LoveFrom」と、共同開発したポータブルLEDランタン「Sailing Lantern」だ。
世界で限定1,000台の販売で、価格は税込55万円。プロダクトというより、一生もののオブジェを迎え入れる感覚に近いだろう。
Sir Jony Iveは、このランタンについて「古典的な航海工学への愛着と、現代のLED技術の融合」だと語る。一方、バルミューダの代表取締役社長・寺尾玄が言うように「タイムカプセルのように古代と現代をつなぐ道具」でもある。灯りという人類に普遍的なテーマを通じ、世代を超えて使い続けられるプロダクトと言えるだろう。
デザインの着想源は、かつて荒波を越える船を導いてきた航海用ランタンやフレネルランプ。旅人を目的地へ導く象徴だった灯りを、現代の技術と融合させ、クラシックでありながらモダンな存在感を放つプロダクトに仕上げた。
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まるでアートピースのようなランプ

明るさは最大195lm、連続使用時間は最大照度で約4時間、最小照度で約150時間だ。courtsy by BALMUDA
最大の特徴は、その造形美と素材選びにある。精密に研磨されたガラス、鏡面仕上げやテクスチャーブラストを施したステンレス、耐久性のある電解メッキ。細部に至るまで徹底して磨き上げられており、まるでアートピースのような存在感を持つ。さらに分解・修理・リサイクルを前提とした設計により、生涯にわたって使い続けられることを目指している点も特徴だ。
機能面でも妥協はない。搭載された2つのLEDとデジタル制御により、ひとつのダイヤルを回すだけで暖色から温白色へと光を自在に調整可能。炎やフィラメントが持つ温かさを再現し、シーンに合わせて光の表情を変えられる。

充電式バッテリーを備えている。courtsy by BALMUDA
持ち運びにも工夫がある。ポリエステル製ランヤードは柔らかな握り心地ながら塩分や日差しに強い。防塵・防水性能はIP67と高い水準を備え、アウトドアでも安心して使える。
日常のくつろぎの時間に、あるいは非常時の頼れる光源としてこのランタンは、日常を心地よく彩るだろう。バルミューダとLoveFromの哲学が余すことなく込められた特別な一台だ。