腕時計の文字盤をくり抜いた「スケルトンダイヤル」は、見せることを前提とした機構ゆえに、独創的な仕上げや工夫が施されることが多い。文字盤全体を透かすフルスケルトンタイプと、機構の一部を開口部からのぞかせるオープンワークタイプがあるが、どちらも複雑機構や特殊素材などと相性がいい。各ブランドが独自に突き詰める技術力や創造性を楽しむなら、最善の選択だ。
9の視点で紐解く、2025年の新作腕時計
今年も個性豊かな新作腕時計が、華々しく登場した。世界最大の時計見本市「ウォッチズ&ワンダーズ ジュネーブ 2025」は、過去最大の約55000人を動員するなど、いまなお腕時計の人気を実感させるイベントだ。今回は2025年の新作時計の中から、9つの視点から整理して紹介していこう。ダイヤルやムーブメント、カラー、素材、手仕事にテクノロジー、そして歴史。腕時計を構成する要素は果てしなく多い。だからこそ、視点の違いで解像度は大きく変わる。大量の新作を前に、あなたが悔いのない選択をするためにも、そのヒントをお教えしよう。
『ようこそ、 ヴィンテージへ』
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1. ルイ・ヴィトン「タンブール タイコ スピン・タイム エアー」

キューブの回転で時間を示すルイ・ヴィトンの独自機構「スピン・タイム」を大胆に肉抜きした、リミテッドエディション「スピン・タイム エアー」が登場。ムーブメントは再設計し、ドルフィングレー・サンレイ仕上げのダイヤルも際立つ。
2. ハリー・ウィンストン「ザリウム バリエーション」

特殊合金ザリウムを用いた「プロジェクト Z」の第11作が大胆なカラーで復活。ライトブルーを効かせたオープンダイヤルを彩るイエローのブリッジは、ニューヨークのマンハッタンブリッジが着想源だ。
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3. カルティエ「サントス デュモン マイクロローター スケルトンウォッチ」

露出したマイクロローターはアルベルト・サントス=デュモンが考案した初期の航空機「ラ ドゥモワゼル」をかたどった。
4. ラドー「トゥルー スクエア スケルトン」

独自のプラズマハイテクセラミックケースに、スケルトン構造のムーブメント「R808」を組み合わせた。アンスラサイトの2段式ダイヤルは実質的にムーブメントと一体化して魅せる。

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