“カメラスマホ” の旗手は、操作性と機能が出色「Xiaomi 15 Ultra」【麻倉怜士が選ぶ今月の家電】

  • 文:麻倉怜士
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〈スマートフォン〉
Xiaomi 15 Ultra(シャオミ 15 ウルトラ)

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「撮影体験の頂点」を目指し、ライカカメラと共同開発した「LEICA VARIO-SUMMILUXレンズ」を搭載。価格は 16GB/512GBモデルが¥179,800、16GB/1TBモデルが¥199,800

「カメラ」に徹底的にこだわったXiaomi 15 Ultraはもはや、“スマホ付きカメラ”だ。シルバーとブラックのツートーンボディは、まさに誰もが抱くカメラのイメージ。ポイントはふたつ。カメラ機能と操作性だ。

まずレンズの奢り。ライカカメラと共同開発したレンズは0.6倍超広角、1倍メイン、3倍望遠、4.3倍超望遠の4眼構成。それぞれにCMOSセンサーが与えられているから、4台の高性能カメラを内蔵したカメラスマホという言い方もできよう。

一枚の大きなレンズを摸した黒カバーは、広角から超望遠まで一気通貫するスーパーズームのイメージ。焦点距離100㎜相当の光学望遠が撮れる2億画素の4.3倍超望遠は特に注目だ。

快適に撮影できるのは、操作性が抜群によいからだ。一般のスマホを遙かに超えるカメラ的なオペレーションは、オプションの「フォトグラフィキット レジェンドエディション」を装着し実現する。スタンバイの状態からシャッターボタンを押すと瞬時にカメラアプリが立ち上がり、撮影に入れる。ボタン回りのダイヤルでズームするのもカメラライク。人指し指で物理的に押したり、引いたりするから、直感的で快適だ。露出調整もダイヤル操作で確実。前面グリップによりホールドが安定し、さらにディスプレイ面の親指レストも効き、右手だけでも安定した撮影が可能。

ライカ監修の画質スタイルには高輝度の「バイブラント」、ノーマルな「オーセンティック」があるが、私は後者のバランスのよさが気に入った。1インチセンサーを使ったメインカメラの背景ボケが美しい。業界を挙げてカメラ化を急速に深めるスマホシーンの最先端カメラである。

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オプションのフォトグラフィキットはサムサポートレスト、レリーズシャッターボタン、67㎜フィルターアダプタリング、さらに大容量バッテリーを内蔵。価格は¥19,800

麻倉怜士

デジタルメディア評論家。デジタルシーン全般の動向を常に見据える。著書に『高音質保証! 麻倉式PCオーディオ』(アスキー新書)、『パナソニックの3D大戦略』(日経BP社)などがある。

問い合わせ先/Xiaomi カスタマーサービスセンター
TEL:0120-767-378

※この記事はPen 2025年6月号より再編集した記事です。