2017年の刊行以降、長きにわたり絶版状態となっていた写真家・映像監督の奥山由之による写真集「君の住む街」が7年ぶりに復刻。青幻舎より“復刻版”として6月下旬に刊行される。
1991年東京生まれの奥山は、2010年のデビュー以来、数々の写真集や展覧会で作品を発表。また、米津玄師、星野源、Mr.Childrenらアーティストとのコラボレーションや、ポカリスエットの広告など、多くの分野で印象的な作品を世に送り出している。
そんな奥山が雑誌「EYESCREAM」で約3年にわたる連載をまとめた写真集「君の住む街」は、小松菜奈や広瀬すず、有村架純といった今をときめく女優35人が出演。そのすべてをポラロイドカメラのみで撮影した斬新なアプローチで、彼女たちの新たな一面を引き出し、大きな話題を呼んだ。
被写体と丁寧にコミュニケーションを重ねて関係性をつくり上げ、セッションのように撮影する奥山。彼の作家性と被写体の魅力が掛け合わされ、他では見ることのできない彼女たちの生き生きとした表情が収められている。
本書のもうひとつの魅力は、東京の風景。オリンピック以前の東京を捉えており、独自の視点と構図でポラロイドフィルムに焼き付けられている。
復刻版では、ページ構成はオリジナルのまま、表紙のベース色を変更するなど一部をアップデート。懐かしさ残る“あの頃”の東京の街並みと女優たちに、再び出会える一冊だ。