多彩な新体験が楽しい、「ミニチュア大画面」の世界

  • イラスト:信濃八太郎
  • 編集:一ノ瀬 伸

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〈スマートフォン〉
GOOGLE PIXEL FOLD(グーグル ピクセル フォールド)

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グーグル初の折りたたみスマートフォン「Google Pixel Fold」。カラーはベージュ系と黒系の2色。大小のマルチ画面は、用途に応じて活用できる。¥253,000

折りたたみスマートフォンの新星が、「Goog le Pixel Fold」。たたむと5.8インチのコンパクトスマホ、開くと7.6インチのタブレット! まさにミニチュア大画面だ。

大画面の活用用途は実に多い。たとえば、YouTube 鑑賞。縦位置で開けば全画面に映像が表示され、横にして90度以上に開いて机に置けば、ノートPCのような形で安定し座りがいい。上画面に動画、下画面にタイトルなどが表示され、停止や再生コントロールができる。

仕事にもアクティブだ。縦位置で使うとGmailなどのメールアプリでは左画面にリスト、右にメール本文が表示される。2つの違うアプリを左右同時に表示することも可能。左画面でメールを見ながら、右画面のカレンダーに予定を入れるといった使い方だ。

文字入力も超楽しい。筆者はフリック入力を使っているが、左画面にひらがな/アルファベット、右にテンキーが分かれて表示されるため、切り替える必要がなく、とってもラクだ。

こうして大画面のメリットを挙げればキリがないが、写真・動画の撮影も最高だ。もともとグーグルのスマホカメラはTensorG2チップの処理により、超解像による豊富なディテール、不必要部分の消去、流し撮りなどで評価が高いが、本機では「大画面撮影」の魅力にノックアウトされた。対象の景色や人物を7.6インチの大画面でモニターするということは、感覚的には肉眼で見ているのと同じような大きさでの撮影となる。被写体はディテールまで面白いようにわかる。しかも再生もこの大画面。臨場感は圧倒的だ。

多彩な新体験を与えてくれるこのスマホ、瞬く間に人気を博すに違いない。

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「テーブルトップ モード」にすれば、ハンズフリーで動画やゲームなどのコンテンツを楽しめる。また、三脚なしで写真や動画を撮影する際にも便利だ。

麻倉怜士

デジタルメディア評論家。デジタルシーン全般の動向を常に見据える。著書に『高音質保証! 麻倉式PCオーディオ』(アスキー新書)、『パナソニックの3D大戦略』(日経BP社)などがある。

問い合わせ先/Google ストア
https://store.google.com

※この記事はPen 2023年11月号より再編集した記事です。