モーツァルトに引けを取らない、伝説の女性作曲家が遺した傑作

  • 文:小室敬幸(音楽ライター)
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【Penが選んだ、今月の音楽】
『ルイーズ・ファランク:交響曲全集、序曲集』

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ルイーズ・ファランク ワーナーミュージック・ジャパン 5419752210 ¥3,290

最古の国立音楽学校にしていまも世界最高峰のパリ音楽院で、1842年に初の女性教授となったのがファランクだ。作曲家としてもモーツァルトの古典美を保ちながら濃密な味わいをもつ傑作を遺した。だが死後は忘れ去られ、本盤収録の交響曲の楽譜が出版されたのは1998年以降⁈ やっとここ25年で再評価されるようになったのだ。今作の女性指揮者エキルベイが自ら結成した(作曲当時の楽器と奏法による)古楽器オケでの演奏は、ファランク作品がモーツァルトに引けを取らないことを証明してくれる。

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※この記事はPen 2023年6月号より再編集した記事です。

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【画像】モーツァルトに引けを取らない、伝説の女性作曲家が遺した傑作

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