【Penが選んだ、今月の音楽】
『ヤナーチェク、ブラームス、バルトーク』
いまやバイオリン界の新女王となったコパチンスカヤは、世界で最も刺激的な演奏を聴かせてくれる。彼女をスターダムへと押し上げたのがピアニストのファジル・サイとの15年前の録音だった。同コンビの新譜が聴けるだけで歓びこの上ないが、仕上がりも期待値を軽々超える。最上級に濃いのに軽やかさと明晰さを失わず、尖っているのにポップですらあるのだから。折しも3月に別のピアニストと来日して全国各地で公演予定。なんと東京都交響楽団との共演ではバイオリンだけでなくオペラアリアで絶唱を披露する。
※この記事はPen 2023年4月号より再編集した記事です。
---fadeinPager---