ノルディックスキー世界選手権を記念して、ユンハンスからレモンイエローの個性的な特別限定クロノグラフが登場

  • 文:笠木恵司
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ドイツの時計ブランド、ユンハンスの新作「1972 コンペティション FIS エディション レモン」。第54回FISノルディックスキー世界選手権(2023年2月21日〜3月5日)を記念した特別限定のクロノグラフ。ダイナミックなフォルムの楕円形ケースと、レモンイエローにブラックのコントラストが印象的。写真は自動巻きだが、同色のクオーツクロノグラフもラインナップ。

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2023年2月21日〜3月5日にかけて、中央ヨーロッパに位置するスロベニアのプラニツァで第54回FISノルディックスキー選手権が開催されている。2年に1度の奇数年にクロスカントリーとジャンプ、それに複合の3種目を競う大会であり、ウィンタースポーツが盛んなヨーロッパでは絶大な人気を誇る。この大会のオフィシャルタイミングパートナーを務めているのがドイツ時計のユンハンスだ。機能美を追求したバウハウス・ウォッチ「マックス・ビル」コレクションで知られるブランドであり、2019年から3回連続で公式計時を担当してきたが、第54回大会を記念して自動巻きとクオーツ、2タイプの特別モデルが各150本限定で発売された。

どちらもレモンイエローをベースにした鮮やかなカラーリングにブラックをアレンジした印象的なクロノグラフだが、とりわけ自動巻きの「1972 コンペティション FIS エディション レモン」は独特と表現しても過言ではないほど個性的なスタイルになっている。ケースそのものが横に膨らんだダイナミックな楕円形というだけでなく、サイドにも丸みを持たせており、天地は41.0㎜だが、横幅は45.5㎜というラージサイズだけに圧倒的な迫力がある。

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自動巻きモデルはケースバックも個性的

さらに、リューズとクロノグラフのプッシャーは通常の3時位置ではなく、12時位置にレイアウト。上部に30分積算計、下部にスモールセコンドというタテ型サブダイヤル配置になっており、まるで手首にストップウォッチを載せるように感じられる。

レモンイエローのダイヤルにブラックのサブダイヤルというハイコントラストな組み合わせだけでなく、裏側にも特徴がある。このクロノグラフはストラップをケースに接続するラグがなく、そのかわりに手首に合わせてカーブした特殊な形状のケースバックを設置。これにストラップをがっちりとネジ留めで固定する仕組みだ。隙間なく手首に密着するため、腕を大きく振っても時計の位置がブレにくい。いかにもドイツ的なこだわりといえそうだ。

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自動巻きモデル「1972 コンペティション FIS エディション レモン」のケースバック。手首に合わせてカーブした特殊な形状のパーツにストラップをビス留めしている。第54回FISノルディックスキー選手権の開催地であるスロベニア・プラ二ツァの「PLANICA」と今年の西暦を刻印。SSケース、自動巻き、パワーリザーブ約48時間、レザーストラップ、ケース径41×45.5㎜、10気圧防水、世界限定150本。¥396,000

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2つの経過時間を計測できるクオーツモデル

クオーツモデルの「1972 クロノスコープ クオーツ エディションFISレモン」も、一瞥するだけでは一般的なクロノグラフに見えてしまうが、サブダイヤルは60分積算計(9時位置)と24時間表示(3時位置)。6時位置にスモールセコンドを目立たなくレイアウトした変則的な2カウンタークロノグラフなのである。リューズとプッシャーは通常の3時位置だが、60分目盛りを持つ一方向回転ベゼルを搭載しており、クロノグラフと合わせて2つの経過分を並行して計測できるほか、回転ベゼルを予定時間(分)にセットすれば、カウントダウンや、その分からのカウントアップに利用できる(60分以内)。また、ダイヤルのレモンイエローと同色のレザーストラップはワンタッチで着脱できるクイックリリース付き。付属のブラックレザーストラップと簡単に交換できるので、服装やシチュエーションに合わせて雰囲気を変えられる。

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クオーツモデル「1972 クロノスコープ クオーツ エディション FIS レモン」。9時位置に60分積算計、3時位置は24時間表示、6時位置はスモールセコンド。60分目盛りを持つ一方向回転ベゼルを備えた2カウンタークロノグラフ。ベゼルサイドとリューズには操作しやすいように細かな刻みが入っている。リューズまわりの堅牢感が印象的。

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質実剛健かつファッショナブルなクロノグラフ

ちなみに、2つのモデル名に冠された「1972」は国際的なスポーツの祭典がドイツ・ミュンヘンで開催された年であり、ユンハンスは公式タイムキーパーを担当してスポーツ計時の新基準を確立した。これを記念して発売された個性的なクロノグラフが半世紀を経た2022年に特別限定として復活。この特別限定モデルはオレンジベースにブラックだったが、今回の記念モデルはレモンイエローをベースカラーとして継承するとともに、新たに同色のクオーツモデルも追加されたという経緯になる。

自動巻きはプロフェッショナルなスポーツクロノグラフ。一方のクオーツモデルは、普段使いも含めてマルチに使えるコスパに優れたクロノグラフと位置付けできる。レザーストラップにはパンチングホールも施されており、質実剛健な機能主義にファッショナブルなセンスを融合した、かなりユニークで魅力的なスポーツモデルではないだろうか。

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クオーツモデル「1972 クロノスコープ クオーツ エディション FIS レモン」。自動巻きモデルと同じくケースバックに開催地の名称と開催年が刻まれている。イエローのレザーストラップはワンタッチで着脱可能。付属のブラックレザーストラップと簡単に交換できる。クオーツ、SSケース、ケース径43.3㎜、10気圧防水、レザーストラップ、世界限定150本。¥99,000

問い合わせ先/ユーロパッション TEL:03-5295-0411

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