安藤忠雄の作品集から期間限定のライブラリーまで Penが選んだ今月のデザイン2選

  • 文:高橋美礼(デザインジャーナリスト)
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1.闘う建築家・安藤忠雄の7年ぶりのシリーズ作品集

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『安藤忠雄の建築 5』●安藤忠雄 著 TOTO出版 ¥5,390
2007年に全3巻の計画でスタートした作品集。番外編「0」を含め6巻目となる。

日本を代表する世界的建築家のひとり、安藤忠雄が手がけたプロジェクトを紹介する作品集『安藤忠雄の建築 5』が出版された。2014年から22年までに手がけた、パリの「ブルス・ドゥ・コメルス」、大阪「こどもの本の森 中之島」などを含む19作品を写真やスケッチ、図面で振り返る。自身や社会に起こった大きな変化に向き合い、場所や人、そして建築と対話を重ねながら新たな境地へ達した安藤の情熱を、改めて感じとることができる1冊だ。

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2.自然光の下でのみ読める、期間限定のライブラリー

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展覧会タイトルは、本と本棚が鎖でつながれていた12世紀頃の図書館に由来する。

建築家・松井亮による企画、木住野彰悟のアートディレクション、幅允孝が選書を担う展覧会『LIBRARIES|鎖でつながれた本と本棚と太陽』が開催中だ。会場となる五色橋ビルは、1986年に倉庫兼研究開発施設として建設され、現在は異なる用途に転用された古い建物。そこに差し込む豊かな自然光に着想を得て、陽の光だけで本を読む場をつくり出した。点在する10種類の本棚を介して、変貌し続ける都市と建物との新たな可能性を探る試みでもある。

『LIBRARIES | 鎖でつながれた本と本棚と太陽』

開催期間:~2023/3/31
会場:東京都港区海岸3-5-13五色橋ビル8F
開館時間:10時~日没
休館日:土曜日、日曜日、祝日、12/29~1/3
料金:入場無料
※事前予約制、当日予約可
www.libraries.tokyo

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※この記事はPen 2023年2月号より再編集した記事です。