大手セレクトショップのバイヤーと先日、最近のファッション傾向について話す機会があった。教えていただいて印象的だったのが、ピンクらのカラフルな服から売れていく新しいトレンド現象のこと。アウターでもピンクがよく売れ、逆に黒やネイビーといったベーシックカラーの動きが鈍いそうだ。彼自身も驚くこの傾向はとくにネット販売品に顕著らしく、「カラフルは男女問わずの大きなトレンドなのですが、スマホで服を探すと鮮やかな色が目に止まりそちらを選びたくなることも理由なのでしょう」という。ネットで購買意欲がわくのには、モニタ映えするインパクトが重要なことに改めて気づかされた話だった。
いつどこでも買えるネット購入は便利だし、短時間で目当ての品を探せるメリットも捨てがたい。その一方で、届いた服がモニタで見た印象と違いがっかりするのはよくあること。サイズ選びも難しく、似合わなかったときの残念感も半端ない。着心地の良し悪しも着ないとわからない点だ。円安になり輸入素材の服が軒並み値上がりしているなかで、失敗しない買い物ならリアル店舗に行くに限る。
ここでは秋の新宿に店がオープンした気になる2ブランドをクローズアップ。「ニュウマン新宿」に初店舗を設けたイレーヴと、新宿エリア初登場となるデサント オルテライン(水沢ダウン)である。ともに大人が選ぶのにふさわしい上質なブランドだ。さらに今年3月に先駆けてオープンしたニューバランスのコンセプトショップと、人気沸騰中のアメリカの香水ル ラボも併せてお届けしよう。
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祝オンリーショップ誕生!大人ワードローブのイレーヴ
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上質を知るモダンな感性の女性に評判のイレーヴに、2022年春夏よりメンズラインが加わった。当連載「着る/知る」でもVol.129で取り上げている。そのイレーヴからこの秋に待望のオンリーショップが誕生。ニュウマン新宿4階にて9月1日(木)より営業している。
イレーヴの最大の魅力は、絶妙な色合いとシルエットのバランスのよさにあると思う。Tシャツ1枚にしても色がデリケートで、仕立てや形も繊細。着て洒落て見えるデザインの妙は女性デザイナーならでは。服をたくさん着てきた大人の自分定番になるブランドだ。
店のラックにはアイテムがジェンダーレスに入り混じって並べられている。ただし男性には体格に合うメンズをまず手に取ることをお薦めしたい。パッと見で同じ服に見えても、メンズ・ウィメンズでパターンやディテールを変える工夫がイレーヴの服づくりなのだ。性別が見分けできないときは、今回着用モデルを務めたショップスタッフたちに尋ねよう。着こなし提案を含め、いいアドバイスをくれるはずだ。
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新宿エリアに初出店した、デサント ルミネ新宿
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「いつかは一着」と狙う男性が多い「水沢ダウン」は、デサント オルテライン(以下、オルテライン)の商品名。デサントのフラッグシップに相当する同ブランドが10周年を迎えた今年を記念して、9月1日(木)から23年1月31日(火)までの期間限定で新宿ルミネにやってきた。東京だと代官山、丸の内、六本木、二子玉川に店があるが(店名は、デサント ブラン)、新宿には初出店となる。店名もほかと異なる「デサント ルミネ新宿」。こだわりのアイテムを集めたコンセプトショップになっている。品揃えはオルテラインが中心だ。
オルテラインの底力は、これでもか!と追求された妥協なき機能性にある。そう見えないほど都会的なデザインの落とし込みが、ほしくなる気持ちを駆り立てる要因だろう。スポーツジャケット一着でも、イタリアのテーラードのような貫禄が漂っている。ファッションの枠組みを飛び越えた所有したいギアなのだ。
同店はJR新宿駅南口を出たメイン通りの甲州街道に面している。ルミネ新宿1の角に位置する、駅を使う通勤客が通り抜けるアクセスのいい場所。女性客が主流のルミネと縁遠い男性でも気軽に立ち寄れる。
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都会のライフスタイルに特化したニューバランス
※写真提供:ニューバランス ジャパン
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23年3月にオープンした「ニューバランス ニュウマン新宿店」。大人層に向くアッパーなニューバランスだけを集めた、日本で唯一の「GREY(グレー)」をコンセプトにしたショップである。同様の店舗は北京、香港、上海にあり、日本では初出店となる。「Made in U.S.A.、Made in U.K.をはじめ、TOKYO DESIGN STUDIO New Balanceのプロダクトを含む、ライフスタイルカテゴリーのアパレルとフットウェア、アクセサリ-を販売」とコンセプトが語られている。1階と2階の中間フロア(M2)の端に位置する目立ちにくい店だがお見逃しなく!
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オープン直後から大混雑!大ブレイクの香水ル ラボ
Pen Onlineでもたびたび取り上げるアメリカ・ニューヨーク発のル ラボが新宿エリアに初出店。「ル ラボ ニュウマン新宿」はコンパクトな店舗ながら、22年8月29日(月)のオープン以来平日でも客が押し寄せる大人気店である。時代ごとにもっともスタイリッシュな存在を“ファッション”と呼ぶなら、現代は服以上に香水がファッションだ。一昔前なら女性にお任せの世界だったかもしれないが、いまやジェンダーレスな時代。新進ブランドのル ラボも男女の区別のない香りとボトルデザインである。男性もワインに親しむようにクリエイティブな香りを愉しもう。
同店があるニュウマン新宿1階フロアには、フランスのオフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー、オーストラリアのイソップ、スウェーデンのバイレード(取り扱い店はスーパー エー マーケット)と、ファッショニスタ御用達の香水が勢揃い。ル ラボの参加で、手軽に先端感覚を体感できる新宿屈指の香水フロアになった。
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ファッションレポーター/フォトグラファー
明治大学&文化服装学院卒業。文化出版局に新卒入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。退社後はフリーランス。文章書き、写真撮影、スタイリングを行い、ファッション的なモノコトを発信中。
ご相談はkazushi.kazushi.info@gmail.comへ。
明治大学&文化服装学院卒業。文化出版局に新卒入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。退社後はフリーランス。文章書き、写真撮影、スタイリングを行い、ファッション的なモノコトを発信中。
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