高機能で知られる硬派なドイツ時計ブランド、ジンから4色のカラフルな限定モデルが登場

  • 文:笠木恵司

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ドイツ時計ジンのベーシックコレクション「556シリーズ」の2022年新作。日付表示もないプレーンなダイヤルに、パステル調の4色をアレンジ。上からアクアマリンブルー、シトリンイエロー、カーネリアンレッド、エメラルドグリーン。それぞれ400本の限定。

ドイツの時計ブランド、ジンからパステル調のカラーダイヤルを採用した新作が登場した。日付もカットして、時分秒という必要最小限の表示に絞り込んだ「556シリーズ」のプレーンなダイヤルに、アクアマリンブルー、シトリンイエロー、エメラルドグリーン、カーネリアンレッドの4色で各400本限定。この名称で分かるように、宝石が放つ美しい色からインスピレーションを得たという。

高級時計のダイヤルは年々カラフルになっており、レッドやオレンジといった鮮やかな原色も珍しくないが、ジンはプロフェッショナル仕様の高機能で屈強な時計で知られるブランドだけに、意外感があるかもしれない。

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パイロットウォッチを継承する20気圧防水のモデル

1961年にドイツ・フランクフルトで創業したジンの正式名称は、ドイツ語で「ジン・スペツィアルウーレン」、日本語では「ジン特殊時計会社」となる。この社名を裏切ることなく、時計内部で湿気を発生させないArドライテクノロジーなど独自の革新的技術や、プロユースを徹底的に追求したモデルを開発。素材面でも、最新鋭潜水艦の船体に使用されている耐久性・耐食性に優れた特殊鋼をケースに使用したダイバーズウォッチを発表している。

今回のカラーダイヤルのベースとなった「556シリーズ」も、計器としての仕様を備えたパイロットウォッチやナビゲーション・コックピットウォッチを継承。特徴的な剣型の時分針と、ポリッシュ仕上げのアプライド(植字)バーインデックスのコンビネーションによって、昼夜を問わず視認性が高い。さらに、ケースバックとリューズはネジ込み式で、20気圧防水を確保。外気圧が低い環境での負圧耐性も備えているという。

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ケースバックはサファイアクリスタルをセットしたシースルー。ムーブメントは毎時28,800振動(毎秒8振動)の自動巻き。ローターに記されたドイツ語は「400本のうちの1本」という意味。

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剣型の時分針とバーインデックスに蓄光式夜光を塗布しており、明かりに乏しい夜間でも視認性が高い。

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硬派な生き方に明るい彩りを添える

いわば硬派のブランドによるベーシックモデルの質実剛健な機能とスタイルを、カラフルなダイヤルで楽しめるのである。それを象徴するのがケース右側の盛り上がったリューズガードであり、小ぶりで控え目な38.5㎜のケース径も袖口の収まりがよく、手首にジャストフィットする。価格も魅力だ。

ケースは艶を抑えたサテンだが、ダイヤルベースはメタリック仕上げになっており、パステル調の中間色が浮き立つように映える。ジンとよく似た硬派で気骨のある生き方に、明るく爽やかな彩りを添えるモデルではないだろうか。

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カーネリアンレッドのモデル。ベルトは全カラーともにグレーのキャンバスレザーストラップ。ジン「556シリーズ」。自動巻き、SSケース、直径38.5㎜、パワーリザーブ約38時間、シースルーバック、20気圧防水、各色限定400本。¥275,000(アクアマリンブルー、エメラルドグリーン、カーネリアンレッドは発売中。シトリンイエローは8月発売予定)

問い合わせ先/ホッタ TEL:03-5148-2174

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