今春発表された新作腕時計の中から、トゥールビヨンやパーペチュアルカレンダーなどの「複雑機構」モデルを紹介する。
グランドセイコー「Kodo(鼓動)コンスタントフォース・トゥールビヨン」

グランドセイコーは2017年にブランドとしてセイコーから独立。ラインナップを急速に拡充するなど快進撃を続けてきたが、ウォッチズ&ワンダーズ 2022では世界でも初となる新機構を発表した。
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ヴァン クリーフ&アーペル「レディ アーペル ユール フローラル ウォッチ」

針もインデックスもなく、花の開閉だけで時間を告知する腕時計に、太陽系の惑星の動きを忠実に再現する立体的なプラネタリウム。ヴァン クリーフ&アーぺルは創業100周年を迎えた2006年に時計づくりの新しい概念「ポエティック コンプリケーション」を発表して機械式の複雑メカをロマンティックな腕時計に導入してきたが、2022年のウォッチズ&ワンダーズ ジュネーブでは格段にアップグレード。
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エルメス「アルソー ル タン ヴォヤジャー」

ケース左側のボタンを押すと、「アルソー」特有の流れるような数字フォントをもつインダイヤルが世界24都市の名称が記された外周に沿って反時計回りに移動。同時に時針が1時間ずつ進んで現在時間を表示する。エルメスの新作「アルソー ル タン ヴォヤジャー」は直訳すれば「旅人の時間」となるが、まったく新しいスタイルのデュアルタイムであり、ワールドタイムの新解釈ともいえるだろう。
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ルイ・ヴィトン「タンブール スピン・タイム エアー クァンタム」

ルイ・ヴィトンが革新的な複雑機械式時計「スピン・タイム」を発表したのは2009年。サイコロのような12個のキューブをインデックスとして、これが1時間ごとに回転する立体感と遊び心にあふれたメカニズムが世界を驚かせた。以来、さまざまなバリエーションを展開してきたが、2022年はキューブがあたかも自発光するように見える「タンブール スピン・タイム エアー クァンタム」が登場。
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シャネル「J12 ダイヤモンド トゥールビヨン」

シャネルがウォッチズ&ワンダーズ2022で発表した新作は本数限定のリミテッドエディションがほとんどだが、その中でも最高峰に位置するのが「J12 ダイヤモンド トゥールビヨン」だ。前面にブリッジのない自社製フライングトゥールビヨンはシャネル初。
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ブレゲ「マリーン オーラ・ムンディ5557」

ブレゲでは10気圧防水のスポーティなコレクション「マリーン」に、3年を費やして4件の特許を取得した独自開発のムーブメントを搭載。インスタント・ジャンプ・タイムゾーン表示システムを備えた「マリーン オーラ・ムンディ」として発表した。
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ジャガー・ルクルト「ポラリス・パーペチュアルカレンダー」

6時位置に南北両半球のムーンフェイズを搭載。時計が動き続けている限り、閏年の例外年である2100年まで手動調整は一切不要の永久カレンダー。このモデルのシグネチャーである回転式インナーベゼルで経過時間の測定も可能(60分まで)。ストラップはイージーチェンジャブルシステムで簡単に交換可能。
ユリス・ナルダン「フリークS」

まるでロケットのようなムーブメントがダイヤル上を自ら回転して時分を表示。テンプを2つ搭載しており、相互に補正し合うことで高精度を実現するという。2018年に初めて登場したオートマチックモデル「フリーク ビジョン」から継承した自動巻き機構「グラインダー」も改良。手首のわずかな動きでも効率的にゼンマイを巻き上げる。
パテック フィリップ「年次カレンダー・トラベルタイム5326」

3月1日のみ調整が必要な年次カレンダーと、センターの第2の時針がセカンドタイムゾーンを表示するトラベルタイムを統合した新作。ケース側面にホブネイル・パターンと呼ばれる細かな刻みを施した新しいケースを開発。ヴィンテージスタイルのダイヤルも魅力。
ショパール「アルパイン イーグル フライング トゥールビヨン」

ケース一体型のブレスレットを備えた高級スポーツモデルとしてバリエーションを拡大してきたコレクションに複雑機構のフライングトゥールビヨンを搭載。ケース&ブレスレットは輝きのあるSS合金「ルーセント スティール A223」。耐久性にも優れている。
リシャール・ミル「RM 47 トゥールビヨン」

ケースバックからも視認できる甲冑はすべて手彫りの18KYG製。このスペースを確保するために、極めてコンパクトなムーブメントが開発された。討ち入りで知られる赤穂浪士の主君だった浅野家の家紋をトゥールビヨン上に大きくアレンジ。リューズトップには儚い命にたとえられるイロハモミジのモチーフ。