ベランダの鉢植え植物で自家発電!? これは使える、夢膨らむプロジェクト@原宿

  • 写真・文:高橋一史
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そうなんです、いまや切り花を部屋に飾り、「あ〜キレイ」と満足したあと枯れたらポイ捨てしちゃう時代じゃないんですよ!
同じ植物を飾るのでも、土にしっかりと根をはり、長く生き続ける鉢植えを置くのがよくて。
さらに土のなかに炭とマグネシウムを埋めて天然の電力を取り出し、
鉢や植物に巻いたコードについたLEDライトをほのかに灯し、夜のライトアップを楽しんじゃう時代なんですよっ。

2022年4月8日(金)から11日(月)まで原宿で開催されてるのが、「CHAEGING SPOT BOTANIST」。
シャンプー製品で名高いボタニストが設営したポップアップイベント。
ここに行き、植物との新しい付き合いかた……植物とのパートナーシップ(?)に触れられました。
ひとことでいうと、「植物発電」。
地球に負荷を掛けず持続可能なエネルギーを得る社会的意義がありつつ、生活をワクワクさせるプロジェクト。
使い方しだいで遊べる生活雑貨にもなり、子供の環境教育にも役立つ試み。

スタート前日のメディア内覧会でいち早く体感してきた様子をここにお届けしましょう!
面白かったなあ、すごく。
いろんな想像が広がりましたね。

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ラフォーレ原宿のある神宮前交差点から、表参道に向かって右側通り沿いのコンパクトなスペース。交差点から歩いて20秒です。

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このセットでスマホが充電できるって!? ホントにできるようですが、充電時間は果てしなく長い。「できる」とはいえども。(それでもワクワクします)

発電の仕組みを私なりに解説しますと、

1. 植物が生えている土に、炭+マグネシウム(金属板)を埋める。
2. 葉が太陽を浴びて光合成すると、根から糖分(デンプン)を出す。
3. その糖分を土に住む微生物や菌が食べると、土に“電子”ができる。
4. 電子をマグネシウム(マイナス極)がゲットして、炭(プラス極)に送ると、乾電池のように“電気”がつくられる。

炭は土に還りますし、マグネシウムは植物の肥料にも使われる栄養になる素材。
電気を流すコードや固定させる金属ナットなどを除けば、メインの材料は環境に負荷を掛けないようです。

ムダに土に消えていた電子を活用する、夢のような試み。
でも大人の皆さんは、当然の疑問が頭に浮かびますよね。
「これって、“使える”の??」

その点がポップアップスペースの展示物や説明パネルでは把握できなかったもので、技術担当のかたに矢継ぎ早に質問させていただいた私が考えた結論。

「使える。ただしLED照明など消費電力がわずかな用途にまだ限られる」

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1年間の実証実験を経てなお稼働中のセット。葉の周りに、クリスマスツリーのようにLDEライトがぐるぐると巻かれて、ずっと光り続けてます。

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日中だとほぼ判別できませんが、周囲が暗いと蛍のように輝くのがわかります。ベランダに置いた鉢植えが夜にライトアップされたら楽しい!どこにでも持ち運べて、どこにでも放置できちゃいますね。

LED照明を使うとなにがスゴイかといえば、街なかの街路樹や公園の土中にシステムを埋め込めむだけでメンテナスフリー(劣化の調査は必要でしょうけど)で光らせ続けられるんです!
夜に暗くて怖い地域や、奥深い山中も明るくできるし、植物に人間の生活を助けてもらう気分。
ふだんは気にも留めない木や草を愛おしく感じられる体験になるかもしれません。

根から出る電子を増やすには、植物が活発に活動している状態が望ましいようです。

・1年中葉がある常緑樹を使う。
・植物にも土にも、水分を与える。
・痩せた土を避ける。

といった工夫があると最大の電気を得られるらしく。
植物が健康で元気いっぱいであるほどパワーが出たら、ますますちゃんと育てたくなる。

そこで以下、私が思いついたアイディア。

1. 小学校の校庭で木を植えるイベントがあるときに一緒に発電システムを埋め、子どもたちの環境教育に役立てる。

2. 新設されるキャンプ場でこのシステムを使い、天然の電気を得る。

3. 部屋に置いた鉢植えで水やりが少なかったり土壌が痩せてきたなど生育環境が悪いときに、LEDが暗くなったり点滅して持ち主にお知らせする家電づくり。

4. 年末恒例のイルミネーションが有名な表参道の街路樹の地中にぎっしりとシステムを埋め、一本の木だけ年間通して輝かせて植物パワーをアピールする。

こんなアイディアを技術の方々に話したら、4に関して、
「公共の場ではやらせてもらえないんです」
との残念なお答えが。
ベンチャー企業のプロジェクトだからでしょうか、土を掘り返すのは許されないらしく。
システムが世に認められてきたら、また話は変わってくると期待します。

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エネルギーの名称は、「botanical light」。会場にある植物発電の解説図。

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今回のポップアップの売りは、原宿の女性たちにアピールすることを狙った「スマホ充電」。

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パネルに書かれた「10時間でスマホを100%充電」は、上の写真の植物の土中に約100セットもの炭とマグネシウムを埋め、それで発電される電気量。かなりの準備と材料費が必要なシステム構成です。土中に100セットも埋められていることは、技術者さんに教えていただきました。

このたびのイベント「CHARGING SPOT BOTANIST」はスマホ充電できるシステムがテーマで、実際にそれは“可能”なものの、まだ現実生活と乖離していると感じました。
それよりせっかくいまは消費電力が少ないLEDライトが存在する世の中なのだから、明かりでいかに遊ぶかを考えるのが面白い気がしますけどねえ。
もっとも原宿を歩く若い女子たちに「LEDライトだよ!」と叫んだところで誰も振り向いてくれませんから。
スマホ充電こそ女子の気持ちにフィットするのでしょう。

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技術者さんが見せてくれた実験。発電元の植物はなんと、炭とマグネシウムの上に乗せた苔だけ!土から剥がしても微生物が活動してるから発電できるそう。ただ、「あれ、おかしいな、電力が弱い…」とハプニングが。

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弱い理由が判明。苔が乾き活動がにぶっていたから。そこで霧吹きで水分を与えると、

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エネルギーが回復!水を加えるとすぐに反応しました。炭とマグネシウムが触れている土中の水分も、電気を得られる大切な要素のようです。

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会期は4月11日(月)までの4日間のみ。

植物があるところならどこでも発電できるシステム、「botanical light」を共同開発しているのは、株式会社グリーンディスプレイと株式会社ニソール。
植物を研究するボタニストが賛同して今回のイベントに結びつきました。

システムの詳しい情報は各メーカーのサイト、
グリーンディスプレイ
ニソール
をご覧くださいませ。

高橋一史

ファッションレポーター/フォトグラファー

明治大学&文化服装学院卒業。文化出版局に新卒入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。退社後はフリーランス。文章書き、写真撮影、スタイリングを行い、ファッション的なモノコトを発信中。
ご相談はkazushi.kazushi.info@gmail.comへ。

高橋一史

ファッションレポーター/フォトグラファー

明治大学&文化服装学院卒業。文化出版局に新卒入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。退社後はフリーランス。文章書き、写真撮影、スタイリングを行い、ファッション的なモノコトを発信中。
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