試してみたい、住まいのサブスク4選

  • 編集&文:今泉愛子

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音楽や映像と同じく、最近は住まいにもサブスクリプションサービスが登場。敷金・礼金、光熱費は不要、定額で「暮らしてみた」を体験してみよう。

都心からリゾート地まで、ホテルライフを気軽に

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アートコレクターの住まいをイメージした京都のノードホテルも、ハフで滞在できる施設のひとつ。パブリックスペースだけでなく、客室にもアート作品がある。

ホテルや旅館、ゲストハウスなど国内外に約900カ所の拠点をもち、それら既存の宿泊施設を定額で利用できるサービス。気軽に拠点を変えてみたい人にお薦めだ。最大の魅力は、プランや利用状況などに応じて付与されるハフコインを使用して、都心のシティホテル、箱根や別府の温泉旅館の他、館内に多数のアート作品を展示する京都のノードホテルや建築家の菊竹清訓が設計した鳥取県皆生温泉の東光園など、グレードの高い施設や個性的な施設に、追加料金なしで宿泊することができる点にある。サービスも行き届いたところが多く、ストレスなく過ごすことが可能だ。Wi-Fi完備でビジネス環境も充実していることから、ここ1年でビジネスパーソンの会員も急増している。

月額料金は、利用回数に応じて5段階がある。月1回のお試し利用から、平日は都心のホテルで仕事に集中し、週末は地方の温泉旅館で休息するといった1カ月間連続利用まで、自分のライフスタイルに合った利用方法が可能だ。

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羽田空港からわずか1時間とアクセスがよく、ワーケーションの聖地と呼ばれる和歌山県白浜町の「SHIRAHAMA KEY TERRACE SEAMORE RESIDENCE」。共有のワーキングスペースも人気だ。

HafH(ハフ)

既存の宿泊施設を利用する定額制宿泊サービス。
利用可能な施設は、36の国と地域、534都市に888カ所(2021年7月末現在)。月額料金は¥2,980(1泊)、¥9,800(3泊まで)、¥15,800(5泊まで)、¥30,800(10泊まで)、¥82,000(1カ月)。
www.hafh.com

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再生された民家で、地域の住民のように暮らす

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玄関から30秒で海という抜群の立地で人気の「南房総A」は、全室オーシャンビュー。

別荘や民家など空き家を活用したサービス。自然豊かな地域や歴史ある町、アクセスのいい都市近郊などにある「ADDressの家」が利用できる。ほとんどの家には寝具を備えた個室が用意され、共有スペースには、キッチン、リビング、トイレ、浴室を完備。キッチンには調理道具や食器も用意されているから自炊も可能で、まさに家として暮らすことができる。同伴する2親等までの家族、または固定のパートナー1名までは追加費用なしで利用できるのも魅力だ。

各家には「家守(やもり)」と呼ばれるコミュニティマネージャーが常駐し、会員の暮らしをサポート。釣りや野菜づくり、文化スポットの紹介など得意分野をもつ人も多い。「家守」を通じて地域コミュニティと接点が生まれることも期待できる。各家をホッピングしながら気に入った家をリピートした結果、移住につながる事例も増えており、会員の中には、知り合った地元の人に空き家を紹介されて購入した人もいるという。

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広島県尾道市の漁師町にある「尾道A」。駐車スペースだった建物の1階はテーブルを置いてテラスに。共有のリビングがあり、窓からは尾道と向島の間を流れる尾道水道を眺めることができる。 

ADDress(アドレス)

空き家や別荘、宿泊施設に滞在する定額制住み放題サービス。
拠点数は国内170カ所(2021年6月末現在)。月額料金は¥44,000。契約期間は1年(最低利用3カ月/休会制度あり)。
https://address.love

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会員同士や地元との交流が、ビジネスの芽を生む例も

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人気の拠点のひとつ、静岡県下田市にある伊豆下田は、造船会社の社員寮だった建物を再利用。コミュニティスペースが広い。

リビングエニウェアコモンズは、場所の制約に縛られないライフスタイルを実践するコミュニティ。会員は、使われていない学校や企業の保養施設など大規模な施設を改装した、各地の拠点を共有。ホテルのような宿泊サービスはなく、掃除などは各自が行う。すべての拠点には居住スペースの他、会員が共同で利用するワーキングスペースとコミュニティスペースが設けられているため、自然と会員同士の交流が活発に。下田の拠点では、滞在中に知り合った会員同士が会社を立ち上げた事例もある。

地域の情報に詳しいコミュニティマネージャーが常駐し、地方自治体や地元企業との連携もスムーズに行えることから、拠点の中には独自のプロジェクトに取り組むところも多い。廃校を利用した岡山県真庭市の拠点では、多彩な講義を提供する「廃校大学」プロジェクトが進行中で、興味があれば、滞在中に参画することもできる。活動を通じて地域とのつながりができやすいことから、本気で地方移住を考えている人にもお薦めだ。

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岡山県真庭市では、廃校になった上田小学校をリノベーション。地域の人たちが気軽に出入りするカフェやコミュニティスペースもある。真庭のベッドルームはドミトリータイプ。個室完備の拠点も多い。

LivingAnywhere Commons(リビングエニウェアコモンズ)

使われていない保養施設や社員寮、学校などを改装した施設を活用。
拠点数は国内17カ所。月額¥27,500の他、回数券(5回分¥27,500~)、1回利用券(¥6,600)もある。各施設にコミュニティマネージャーが常駐。
https://livinganywherecommons.com

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豊かな自然を満喫できる、第二の家が身近に

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オリジナルのサヌキャビンは、正六角形を並べたハチの巣のハニカム構造から着想を得たデザイン。利用時は一棟丸ごとの貸し切り。

豊かな自然の中に建てられたオリジナルのキャビンが利用できるサービス。国産木材を使ったキャビンは天井高4mで、大きな窓から自然の眺めを楽しめる。住居の広さは63㎡。リビングルームとキッチン、ベッドルーム、バス、トイレがあり、生活に必要な電化製品やダイニングテーブル、ソファ、ベッドなどの基本的な家具が備え付けられている。寝室にはベッドが2台あり、最大4人まで利用可能だ。

さらに、快適な時間を過ごせるようにと煙や灰の少ないペレットストーブやスピーカー、バーベキューも楽しめる焚き火台なども用意。まさに初期投資ゼロで、理想的な別荘ライフが楽しめるだろう。
第1期の会員募集の締め切りは今年7月末まで。11月には都心からアクセスのいい白樺湖と八ヶ岳南麓、年明けには山中湖のキャビンの利用を開始する予定だ。来年以降は、白馬や北軽井沢、那須、館山などに、新たな拠点の開設を計画している。

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室内は曲線を活かしたデザインで木材を多く使用。開口部が大きく光がよく入る。

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調理しやすいアイランドキッチンには調味料も用意。ダイニングテーブルの他、ワーキングデスクもある。

SANU 2nd Home(サヌ・セカンドホーム)

自然豊かな地に建てられたセカンドホーム利用サービスで、11月に開始予定。
2021年11月に2カ所から始まり、来年より各地に完成予定。月額¥55,000(週末、祝日、祝前日は1泊¥5,500の追加料金がかかる)。最大利用人数4人。
https://2ndhome.sa-nu.com

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※この記事はPen 2021年9月号「新しい住みかの見つけ方」特集より再編集した記事です。

試してみたい、住まいのサブスク4選

  • 編集&文:今泉愛子

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