(最終回)カラダに優しい、暖房家電について教えて!

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    写真:遠藤 宏 文:和田達彦
    ライフスタイル提案型の家電店として、研ぎ澄まされたセレクトや企画性に注目が集まる二子玉川 蔦屋家電。そこでプロダクトとユーザーをつなぐ役割を担うのが、個々の製品やジャンルに精通したコンシェルジュたち。そんな彼らに疑問を投げかけ、心を満たすプロダクトを導き出すのがこの企画。最終回となる今回は、この冬おすすめの暖房家電について聞きました。

    (最終回)カラダに優しい、暖房家電について教えて!

    住コンシェルジュ:遠藤哲也さん。パソコン専門店や携帯電話ショップなどを経て、蔦屋家電へ。「お客さまに対しては、1対1だけでなく店として接客することを心がけ、この場を楽しんでいってもらえたらと思っています」

    「まだ日中は暑い日もありますが、朝晩はかなり涼しくなってきました。今回は、秋から冬に備えて暖房家電のご購入を考えている方に、オススメの新製品をご紹介します。暖房家電では、部屋全体をより早く暖めるという目的なら、温風を送り出すエアコンや、ガスまたは石油ファンヒーターが最適です。しかし人によっては、部屋の温度が急に上がると不快に感じ、ジワジワと温まることを好む方もいます。また温風によって空気や肌が乾燥したり、ホコリが舞うことを嫌う方もいらっしゃるでしょう」

    Dimplex(ディンプレックス)のオイルフリーヒーター「ブリットシリーズ B04」(W41.3×H63×D28.1cm)¥34,800(税別)。重量9kg。

    「そうした温風を出す暖房家電を好まない方におすすめなのが、オイルヒーターです。部屋全体が緩やかに暖まるので乾燥しにくいですし、風を出さないのでホコリも立ちません。運転音が静かなのもメリットです。またストーブと違って表面が熱くなりすぎないので、お子さまのいる家庭でも安心して使えます。広い空間全体を暖められるほどの力はないので、リビングルームなどではエアコンを控えめに運転しつつ併用するしかありませんが、8〜10畳程度までの部屋なら1台でも十分に機能してくれます。寝室などで使用するには最適な暖房家電ですね」

    直感的に操作できるタッチパネル。暖房の強弱切り替えやタイマー、チャイルドロックなどをボタン操作で簡単に設定可能。自動で一定温度に保つインテリジェントモードも搭載。

    「しかしオイルヒーターにも、暖まるまでに時間がかかる、重くて移動しにくいといった弱点があります。そこで、オイルヒーターの長所を残しつつ、そうした弱点を解消したのが、Dimplex(ディンプレックス)のオイルフリーヒーターです。ディンプレックスは元々オイルヒーターなどに定評があったイギリスの家電メーカーですが、10年ほど前からこのオイルフリーヒーターを主力製品としています。オイルフリーヒーターは、オイルの代わりに空気を加熱します。下から取り込まれた空気は、暖められて上昇する過程でさらに加熱され、最終的に上部から暖房気流として自然に放出される仕組みです。またヒーターはオンオフのみのシンプルなサーモスタット機能を搭載しているものが多く、室温が一定にしくいのですが、『ブリットシリーズ B04』はワット数を調整するモードがあり、室温のキープ能力が高いのも魅力です」

    CAMPA(キャンパ)のパネルヒーター「フォトン Ⅱ」(W62.3×H60.9×D25cm)¥49,800(税別)。重量約12kg。

    「また、仕事部屋や勉強部屋の暖房家電としては、コンパクトなパネルヒーターがおすすめです。近距離向きの暖房家電ですが、机の下に置けば十分暖かいですし、頭寒足熱になるので集中して仕事や勉強に取り組めます。パネルヒーターにもさまざまな製品がありますが、フランスのCAMPA(キャンパ)から発売された『フォトン Ⅱ』は、品質とデザイン性の高さで要注目の製品です。ヒーターエレメント自体の温度はあまり高くないのですが、独自の構造によって高効率を実現していて、消費電力900Wと非常に省エネ。また輻射非対称性、つまり熱に当たっている側とそうでない側の暖まり方の差が小さいので快適です。カーブを描いた美しいボディデザインも魅力ですが、これは熱を分散させない役目も果たしています」

    ●二子玉川 蔦屋家電  TEL:03-5491-8550 https://store.tsite.jp/futakotamagawa