やっぱり君こそ“グレイテスト・ショーマン”!? メルセ...

東京車日記いっそこのままクルマれたい!

第64回 Mercedes-Benz S560 4MATIC Long / メルセデス・ベンツ S560 4マチック ロング

やっぱり君こそ“グレイテスト・ショーマン”!? メルセデス・ベンツ、ニューSクラスのエンジンはどっちにするでSHOW!

構成・文:青木雄介

編集者。長距離で大型トレーラーを運転していたハードコア・ドライバー。フットボールとヒップホップとラリーが好きで、愛車は峠仕様の1992年製シボレー・カマロ改。手に入れて9年、買い替え願望が片時も頭を離れたことはない。

スマホを使った無人状態での自動駐車や移動は、狭い場所でも駐車できたり、ちょっと動かしたり、サルーンを散歩させているみたいで面白い。でも自分のクルマじゃないと、この機能は怖くて使えなかったね(笑)。

メルセデスとしては、20数年ぶりに復活した直列6気筒エンジン搭載のS450。エンジンは3ℓながらターボにスーパーチャージャー、さらには電気モーターの出力を加えたハイブリッドという動力ユニットを使い分けていて、いまどきのハイテク技術満載サルーンって感じ。メルセデスで直6。惹かれないわけないし、実際メチャクチャよかった。アクセルをググッと踏み込むと、整音された直6フィールもかすかに響いてきて、スマートサルーンとしてのSクラス、新境地開拓だよね。メルセデスにその目論見はないとは思うけど(笑)、BMWを信奉する諸兄でさえ、心が動くパッケージと言えるよね。

今回はフラットに、そんなSクラスにおける直列6気筒エンジンとV型8気筒エンジンの違いやよさを語りたいと思っていたんだけど、“乗り比べて”みると、やっぱり選びたいのはV8搭載のS560だったんだ。S450の理にかなった低排気量のスポーティさも、切れ者の若手プロデューサーって感じでいいんだけど、S560のR&Bシンガーの圧倒的な声量みたいな地力を見せつけられると、どうにも「こっちがSクラスらしい!」って思っちゃうんだよね。姓はメルセデス、名はベンツだとしたら、愛情を込めてファーストネームの“ベンツ”で呼びたい感じ。魂を込めて『君の名は。』と尋ねたい感じですよ(笑)。あははは。

SクラスはV8のロングがいちばん売れているらしいんだけど、実際、現行のW222型は、都内で見るかぎり白のロング率高し。その理由は押し出しの強さだろうけど、V8はなによりもその乗り味が病み付きになる。アクセルを踏むと、バターの塊にナイフを差し入れるようななめらかな手応えで発進。静かにパワーがあふれ出るフィーリングは、濃厚でソウルフル。まるでR&Bユニットのジョデシィが歌う名曲「クライ・フォー・ユー」みたいな(笑)、地力に勝る声量とともに、「俺の(分厚い)胸で眠りな」と言わんばかりの無言の圧倒感。これはパワーとともに、エグゾーストノートも含め、ほとんど外部のノイズを遮断した静音設計による密室空間のよさでもある。S560にとって、雨の夜のドライブなんかは最高のステージですよ。

Sクラスは後部座席のためのクルマと思われがちだけど、実際乗ってみると後部座席は後輪に近いぶんだけ衝撃も感じやすい。結果、乗り心地のベストポジションは運転席と助手席なんだよね。連休に家族で1000㎞ほど乗ったんだけど、後部座席のキッズたちは専用モニターに、リクライニングシートに大喜び。でもファミリーのためでも、役員のためでもなくて、自分が運転するためにこそ欲しくなるよね。この乗り味は20代、30代で知りたかったとも思うし、スポーツカーやSUVに行く先輩が多すぎる昨今だからこそ、ちょっと背伸びしてでも知っておきたい世界じゃないかな。方向性は不変だからこそ、中古でもいい。ホンモノの分厚い胸板(ベンツのV8)を知るのに、早すぎることはないって感じですよ。

メルセデス・ベンツ S560 4マチック ロング
●エンジン:4.0ℓ V型8気筒ツインターボ
●出力:469PS
●トルク:700Nm
●駆動型式:4WD
●トランスミッション:9段AT
●車両価格:¥16,810,000(税込)~

問い合わせ先:メルセデス・コール
TEL:0120-190-610
www.mercedes-benz.co.jp

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