私達日本人の、主食である米に対するこだわりには並々ならぬものがあります。家電メーカーは各社こぞってさまざまな趣向を凝らした炊飯器を発売し、最高の炊き上がりをうたいます。一方で、ごはんは土鍋や鉄釜を使う昔ながらの炊き方に限る、という人も。一見、火加減などが難しそうですが、やってみると案外簡単で、しかも美味しく炊けるので、土鍋や鉄釜を使った炊飯が近年見直されています。土鍋ごはんや鉄釜ごはんを愛する人にとって、さらに魅力的な製品が登場しました。
「釜浅のごはん釜 3合炊」は、東京は浅草、合羽橋の料理道具屋、釜浅商店が手がけたごはん専用鉄釜。明治41(1908)年創業の釜浅商店は、昨年フランス・パリに店舗をオープンするなど、世界からも注目されている老舗です。同店の人気アイテムのひとつに南部鉄器製のうどん釜があり、これとスプルス材の釜蓋を組み合わせた「釜浅の南部鉄ご飯炊きセット」が販売されていましたが、今回のごはん釜はこれをベースにごはん炊き専用に改良したもの。鉄製の釜は、高温に達する時間が早く、蓄熱性も高いので、釜の中を長く一定温度に保つことができます。従って炊きムラが出にくく、ごはんを美味しく炊き上げられるわけですが、釜浅のごはん釜は、浅く丸い形状をしているので、より均等に素早く熱を行き渡らせることができます。その釜の内側には、南部鉄瓶の「釜焼き」という製造技術が施されています。900℃以上の高温で焼き付けて磁性酸化被膜をつくることで錆にくくなり、無塗装なので長く使っても塗装が剥がれる心配はありません。この釜焼きの技術を使ってご飯釜を作成したのは、日本初となります。また釜蓋にはスプルス材に替えて、おひつなどによく使用されている木曽産のサワラ材を採用。吸湿性、保湿性が高く、無駄な蒸気を吸収してくれるので、ごはんがべちゃべちゃしにくくなります。ヒノキなどに比べて香りが控えめなのも嬉しいポイントです。
『鉄のよさを引き出し、美味しくごはんを炊く釜』をコンセプトに、3年の開発期間を経て生まれたというこのごはん釜。ガスコンロはもちろん、IHコンロでも使用可能。ごはん党の方は、ぜひこの釜で旨いメシを堪能してみてはいかがでしょう。
●釜浅商店 TEL:03-3841-9355
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