名執事は家名のためにすべてを捧げる!? 映画『日の名残...

東京車日記いっそこのままクルマれたい!

第93回 MERCEDES-BENZ GLE 450 4MATIC SPORTS/メルセデス・ベンツ GLE 450 4マティック スポーツ

名執事は家名のためにすべてを捧げる!? 映画『日の名残り』に重なる、新型GLEの真価とは。

構成・文:青木雄介

編集者。長距離で大型トレーラーを運転していたハードコア・ドライバー。フットボールとヒップホップとラリーが好きで、愛車は峠仕様の1992年製シボレー・カマロ改。手に入れて10年、買い替え願望が片時も頭を離れたことはない。

大地に根を張ったような、どっしりとした風格を備えた新型GLE。

Mクラスから数えて4代目となるメルセデス・ベンツの中型SUV、GLEクラスがモデルチェンジした。3列シートが導入され、3L直列6気筒エンジンでエアサス仕様。メルセデスに「こういうクルマをつくらせたら右に出る者なし」って感じですよ。
とにかく静粛にして、なめらか。大型連休を利用して延べ1700km、うち半分は6人の乗員で3世代による家族旅行にも使ってみたんだけど、峠道だろうと高速道路だろうと、「あぁメルセデス」とため息が出るほどのリアルな高級SUVだったんだ。その魅力は「余裕」のひと言に尽きるね。
パワートレインであるISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)付きの直列6気筒エンジンは、アイドリングストップから始動までのストップ&ゴーを、さながら物音を立てずに獲物に近づく猟犬のようにやってのける。9段の多段オートマティックは絶妙すぎで、その静かさ故に存在を感じさせないエンジンとともに、高速域でもいかんなくスムーズで力強い走りを演出する。普段は左側の走行車線をゆっくりクルーズするのにうってつけだけど、ひとたび追い越し車線に入ると余裕の動力性能を発揮する。これぞメルセデスでしょう。
 Sクラスでは主張が強かった直列6気筒のエンジンフィールも、GLEではあくまでも裏方に徹しているのが印象的だった。もはやそこにはBMWへの対抗意識なんてものは微塵も感じられないし、適材適所のプロダクト本位。これはメルセデスがメルセデスらしい場所へ帰ろうとしている、原点回帰なのかもしれないって思ったね。

新型SUVに込められた、メルセデスらしさの追求。

そんな新型GLEのなんたるかは、エアサスの仕様に表れている。静粛性を担保しつつ、少しスピードを上げるとフワフワしてくる感覚がありながらも、速度に応じてそれをまったく気づかせずに足元を固めていくんだ。

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