素材としての木のよさを再発見! 「ウッドデザイン賞 2018」が今年も募集を開始しました。

  • 文:和田達彦

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「ウッドデザイン賞 2017」ライフスタイルデザイン部門奨励賞受賞作品の木のヘッドホン「Konohazuk H3」(合同会社コノハズク)。ボディ全体が岩手県産のブナを用いてつくられています。

古くから日本人の暮らしに密接にかかわってきた、最も親しみのある素材のひとつ、木材。近年は木製品のよさが見直されつつありますが、日本では戦後に造成された人工林が本格的な利用期を迎え、これを積極的に利用していくことが森林や文化を守るためにも重要です。

そこで、より多くの人に木の価値を知ってもらおうという意図で2015年から実施されているのが「ウッドデザイン賞」。木のよさや価値を再発見できる製品や取組みについて、特に優れたものを消費者目線で評価し、国内外に発信する顕彰制度です。今年も、「ウッドデザイン賞 2018」の募集が6月20日から開始されています。

応募対象となるのは、木製品はもちろん、建築や空間、部材、人材育成やプロモーション、技術研究など、木に関するさまざまなモノ・コト。そして応募作品の中から“木を使って暮らしの質を高めているもの”が対象となる「ライフスタイルデザイン部門」、“木を使って人の心を豊かにし、身体を健やかにしているもの”が対象となる「ハートフルデザイン部門」、“木を使って地域や社会を活性化しているもの”が対象となる「ソーシャルデザイン部門」の3部門について、優秀賞と奨励賞が数点ずつ選出され、さらに全作品から1点が最優秀賞として表彰されます。

また今年からは、日本の木の文化を活かした施設、空間や木製品、活動などを観光や体験、飲食や物販などのおもてなしの取り組みにつなげている作品を表彰する「木のおもてなし賞」が新設されました。受賞作品にはウッドデザインマークの使用が認められる他、18年12月に開催される「エコプロ2018」での表彰および展示をはじめ、さまざまな場でのPRが行われます。

応募受付は18年7月31日まで。企業に限らず、個人や団体での応募も可能です。木を活かした製品やサービス、技術をアピールできる絶好の機会ですので、アイデアのある方、ぜひ応募してはいかがでしょう。まずは公式ウェブサイトをチェックしてみてください。

昨年の最優秀賞受賞作品「ノーザンステーションゲート秋田プロジェクト」。JR秋田駅のリニューアルに際し、行政や地元大学、民間事業者が連携して産学官プロジェクトチームを結成。駅のコンコースや待合ラウンジなどに秋田県産の木材を活用し、新たな公共空間を実現しました。

昨年のハートフルデザイン部門優秀賞「曲げ木バネのマウスパッド」(ストーリオ株式会社)。独自の曲げ木加工技術により、国産カエデ無垢材の美しい木目を活かしつつ、高い耐久性と実用性を実現。「曲げ木の万年筆ケース」と2点合わせての受賞です。

ウッドデザイン賞
www.wooddesign.jp

※ウェブサイトからの応募のみ受付。当日送信有効。